仮想移動体通信事業者(MVNO)のVirgin Mobile USAは米国時間6月27日、同じくMVNOのHelioを3900万ドル相当の株式で買収すると発表した。
経営難に苦しむ両社の合併は、1カ月以上前からうわさされていた。
今回の買収の一環として、Virgin Mobile USAの親会社であるVirgin Groupと、Helio株の過半数を保有する韓国の大手電話会社SK Telecomは、合併後のVirgin Mobile USAに2500万ドルずつ出資する。SK TelecomはVirgin Mobile USAへの出資と引き換えに同社の株式の17%を取得する。
Helioは、米国市場で高性能携帯電話およびサービスを販売する目的で設立された。今回の買収により、Virginのプリペイドサービスの顧客510万人にHelioのポストペイドサービスの顧客17万人が加わる。
Virgin Mobileは、Helioのサービスが同社の既存顧客の引き留めにも寄与することを期待している。Virgin Mobile USAの最高経営責任者(CEO)であるDan Schulman氏によると、Virgin Mobileのサービスを解約した人のおよそ2割が、サブスクリプションサービスに流れているという。
Helioの顧客は毎月、平均およそ80ドル分の音声、データサービスを利用しており、業界で最も「貴重な」顧客と考えられている。
以前のブログ投稿でも指摘した通り、今回の合併は両社にとって大変意味がある。その1つの理由として、どちらの企業もサービスの提供にSprint Nextelのネットワークを利用している点が挙げられる。Virgin Mobileは今回の合併を見越して、以前からSprintと既存のネットワーク契約の条件見直しに向け再交渉を行ってきた。Virgin Mobileは、2009年には最低でも毎分コストの8%削減を見込んでおり、さらに向こう3年間に削減幅の拡大を期待している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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