Palmは新製品Treoと新オペレーティングシステムの完成を心待ちにしつつ、苦境に耐えている。
同社は米国時間6月26日、第4四半期(3-5月)の決算を発表し、4340万ドル(1株当たり40セント)の純損失を計上したことを明らかにした。前年同期は1570万ドルの純益だった。今期の決算にはリストラクチャリング費用と不良債権償却という要因があり、額面ほど悪い数字ではない。しかし、こうした費用をすべて除いても、なお2390万ドル(1株当たり22セントの損失だ。Thomson Oneが事前に調査したアナリストたちの平均予想は1株当たり18セントの損失だった。
同社の主たる問題は、最大の強みでもあるCentroだ。99ドルのスマートフォンであるCentroは売り上げを伸ばし、同四半期の販売台数は96万8000台と過去最高を記録した。決算発表後の電話会見で同社の最高経営責任者Ed Colligan氏は、Centroを購入した人の約70%はスマートフォンを初めて手にした人たちだと述べた。
しかし、Centro1台1台の販売が利益をもたらしているたようには見えない。ある財務アナリストがCentroの売り上げで利益があったかどうかを尋ねたときも、同氏は質問をはぐらかした。Centroの販売利益は予想を上回るものだとは述べたが、これは利益の有無を尋ねた質問への直接の答えにはなっていない。
いずれにしてもCentroは、Windows Mobileベースの新Treoを投入する来期まで、Palmのブランドを支えることになる。同氏は、Treoの新機種はほかのハイエンドスマートフォンに対して「競争的な」価格になるはずだとし、同社復活に大きく近づくだろうと述べた。
しかし、同社が再びモバイルコンピューティングの代表的企業になれるかどうかは、Linuxをベースとする新しいOSの開発にかかっている。このOSを搭載した新製品は2009年初めの登場が予定されており、同氏は順調に進捗していると繰り返し述べた。「状況を一変させるハードウェア」に搭載される新オペレーティングシステムは、LiMo FoundationやGoogleなどの同種オペレーティングシステムと激しい競争にさらされることになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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