ジョージタウン大学を含む3つの団体が米国時間6月18日、針で採血せずに糖尿病患者の血糖値を調べる方法を開発すべく、手を組んだ。
これを実現するために用いられるのが(無線のセンサーチップが組み込まれた)使い捨てのスキンパッチ。血糖値をモニタリングし、情報を携帯電話に送信する。そのデータを受けた携帯電話を使って、遠隔地からインスリンポンプを制御できるのではないかと研究者たちは考えている。
プロジェクトに参加するのは、ジョージタウン大学、Gentag、そして技術開発企業のScience Applications International Corporation(SAIC)。技術研究部門も擁するGentagは、RFIDセンサーに対応した携帯電話向けのリーダープラットフォームを開発。またジョージタウン大学とSAICの研究者たちは国防総省国防高等研究事業局から資金を受け、スキンパッチ技術を開発した。このスキンパッチ技術は当初は、戦場の兵士をモニタリングすることを目的に開発された。
このたびの契約では、糖尿病患者向けの新アプリケーションを開発するにあたり、それぞれの組織がもつ知的財産を組みあわせることになるという。スキンパッチは24時間にわたり、患者の血糖値を1時間おきに調べ、患者になじみの深い携帯電話にデータを送信することが可能である。緊急時に備え、携帯電話はジオロケーション技術を備えるという。
Gentagの社長John Peeters氏は声明で「この新しい、無線血糖値センサー技術は、痛みもなく、処分も簡単。世界の糖尿病治療を大きく改善するだろう」と述べる。
このたびの発表では、技術の具体的なローンチ時期は明らかにされなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」