野村総合研究所(NRI)は12月17日、ブロードバンド市場4分野およびハード市場7分野の市場規模予測を発表した。
ハード市場のうち、ゲーム機市場については2007年度末の金額規模が3兆6220億円となっているものの、2012年度末の金額規模は5800億円と大幅に縮小、第5世代ゲーム機の登場までこの傾向は続くと見ている。
薄型テレビ市場は2007年度末の金額規模が7兆4063億円。今後も出荷台数は順調に増えるものの、価格が低下することから金額規模はの伸びは鈍化し、2012年度末で14兆8748億円を見込んでいる。
携帯電話端末市場は世界全体の出荷台数でみると2012年度末には12億円、人口普及率も2010年には50%を超える勢いとなっている。ただし国内出荷台数は端末販売奨励金制度やSIMロック慣行の見直しで縮小、これに伴い金額規模は2007年度末が1013億円、2012年度末が1246億円と微増にとどまるとみる。
デジタルビデオレコーダ市場およびデジタルカメラ市場は飽和状態にあることから金額規模は微増にとどまる見通し。
カーナビなどの車載情報端末市場は2007年度末の金額規模が4169億円。今後も順調に拡大し、2012年度末の金額規模は4698億円と予測している。
一方、ロボット市場は急速に拡大、2007年度末の金額規模は43億円だが、2012年度末の金額規模は家事サポート型ロボットが使われるようになることから263億円まで増加する見通しだ。
ブロードバンド市場については、光ファイバ回線市場、DSL市場、ケーブルテレビインターネット市場を合わせたブロードバンド回線市場の2007年度金額規模は1兆1968億円、そのうち光ファイバが約半分の5185億円となっている。今後も光ファイバ回線の加入者は順調に増加して市場をけん引するとNRIは見ており、2012年度末におけるブロードバンド回線全体の契約数は3200万件、金額規模は1兆4249億円。そのうち光ファイバの契約数は1995万件、金額規模は8697億円に達すると予測している。
一般消費者向けのIP電話サービスについても光ファイバ回線の普及に伴い増加し、2012年度末の金額規模は1兆9942億円と予測している。
ワイヤレスブロードバンド市場については、2007年度末における金額規模は137億円にとどまっているものの、2008年度からWiMAXなどの次世代広域無線サービスが開始されると、市場が急速に拡大し2012年度末の金額規模は2381億円になると見込んでいる。
一方、法人ネットワーク市場はIP−VPNや広域イーサネットなど新型WANへのシフトや企業のコスト削減により規模は縮小、2008年度末の金額規模は1兆円を割り込んで9813億円になると予測している。
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