ベンチャー企業への投資・コンサルティングなどを行うインスプラウトはこのほど、新会社を設立するとともに、携帯電話向け会員制コミュニティサイト(SNS)を立ち上げた。コミュニティサイトとメールの中間的なサービスと位置付け、若年層の女性を中心に開拓。2009年末をメドに利用者数300万人の獲得を目指す。
新サービスの名称は「アクビィ(ベータ版)」。携帯電話向けSNSで、設定したグループの参加者同士が文字および画像投稿を楽しむサービス。登録無料、グループの公開・非公開および新規参加者の承認・非承認の選択が可能で、単文投稿を前提とした使用感となっている。各投稿へのコメントやメールでの文章および画像投稿にも対応している。10月15日に公開した。
「ネット上でのコミュニケーションに不満を感じているパソコンベースの既存SNS利用者」「グループ内でメールのやり取りをしたい携帯電話利用者」――の大きく2つの需要があると判断。ターゲットは高校生、大学生、新社会人の女性で、“内輪のグループ”の利用に限定したメール感覚でのコミュニティツールとして提案する。
企画には現役の女子大生を起用し、利用者視点のきめ細やかな使い勝手を追求したとしている。
収益モデルは現在、システム販売と広告を用意している。
システム販売では、同サービスのシステムをターゲット層の小規模グループが多数所属する学校や企業などに提案する。すでに都内の高校向けに導入準備を進めており、今後は広告代理店と組み、導入先を増やしていく方針。
広告は広告主が望むテーマのグループを、アクビィ内に設置するという広告商品として提案する。
新会社でアクビィを展開するのは「空飛ぶ株式会社」。インスプラウトが手がける自主インキュベーション事業の第2弾として2007年7月に設立した。
インスプラウト社長兼空飛ぶ社長の三根一仁氏は「今後の成長市場はモバイル。アクビィで現役学生がサービス企画し、開発をベトナムで行うという体制を確立させた。アクビィの成長を軌道に乗せるとともに、今回のノウハウを生かしたサービスを開発していきたい」としている。
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