KDDIは11月12日より、月額1050円の料金プランを開始する。端末の初期購入費用が高い代わりに、月々の利用料を安くするというものだ。
このプランは「シンプルコース」と呼ばれるもので、端末料金は正規料金となり、販売奨励金による割引がない。また、販売奨励金によって端末料金が2万1000円安くなるプランは「フルサポートコース」という名前になり、2年間の利用契約が必要となる。
サービス名は「au買い方セレクト」。端末の料金の支払い方をユーザーが選べるようにする、という意味を込めている。
シンプルコースは月額基本使用料1050円、通話料30秒あたり15.75円の「シンプルプランL」と、月額基本使用料2625円、通話料1分あたり10.5円の「シンプルプランS」の2つの料金コースを用意した。このコースでは「誰でも割」のように基本使用料の割引サービスは受けられない。ただし「指定割」「家族割」「スマイルハート割」は対象となる。また、「ダブル定額」といった通信料金などの割引サービスは利用可能だ。
もちろん端末をいつ機種変更しても契約解除料は必要ない。このコースではマンスリーポイントだけでなく、アニバーサリーポイント、プレミアムポイントなども付かない。
新規契約や機種変更時といった携帯電話購入時に、フルサポートコースでKDDIから補助される購入サポート費がないため、携帯電話の購入金額は高くなる。
これに対し、フルサポートコースは従来の料金体系を継承したコースと言える。これまで携帯電話端末は4万円〜5万円程度で販売店に卸されているが、KDDIが販売店に販売奨励金を支払うために、ユーザーには2万円〜3万円程度の価格で売られていた。フルサポートコースでは販売店へ奨励金を支払う代わりに、KDDIが2万円程度の購入サポートをユーザーに行う。このため、現在の店頭価格に近い価格で購入できるようになるのだ。料金プランは現行のプラン(プランLL、プランLなど)が用意され、「誰でも割」などの各種割引サービスを利用できる。
2年の契約期間内に解約か機種変更をすると契約解除料が必要。解除料は、利用期間が12カ月以下なら1万8900円、18カ月以下なら1万2600円、24カ月以下なら6300円。ここに、月の利用額に応じて付与する「マンスリーポイント」を充実させることで割高感を解消している。 マンスリーポイントは現状、利用額100円につき2ポイントだが、フルサポートコースの場合、利用額が100円〜4999円なら100円につき4ポイントと2倍に、5000円〜9999円なら5ポイントと2.5倍、1万円以上なら6ポイントと3倍になる。
このポイントは契約解除料にも機種変更時の購入代金にも利用可能。そのため、毎月の携帯電話利用料が1万4000円程度のユーザーだと、1年で解約してもポイントを解約解除料に使えば現金での支払い金額がほぼ不要となる。これと同様に、毎月の利用料が6400円程度なら1.5年でほぼ無料となる。
今回のau買い方セレクトの開始にあわせ、販売代理店向けの販売奨励金は廃止する方向だ。ただし、急激な価格変動や販売店への影響を避けるため、オプションサービスなどへの奨励金は残す。こういった奨励金が残るため、型遅れになった携帯電話の安売りは当分の間は残ることになりそうだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力