ハッカーグループのiPhone Dev Teamは、自分のiPhoneにハッキングし、他のアプリケーションの実行やAT&T以外のネットワーク上での利用を可能にしているユーザーに対し、Appleが間もなくリリースするソフトウェアアップデートをインストールする前に待つよう呼びかけている。
iPhone Dev Teamは、iPhone向けのアプリケーション開発およびAT&T以外のネットワーク上での利用への道を開いたことで知られるハッカーグループだ。同グループは来週、iPhoneを出荷時の設定に戻せる修正プログラムをリリースするという。同グループは、The Unofficial Apple Weblog(TUAW)と呼ばれるブログ上でこの件を発表した。Appleは米国時間9月24日、iPhoneのロックを解除するソフトウェアをインストールしたユーザーらに対し、同社が今週後半にリリース予定のiPhoneアップデートをインストールするとiPhoneが使えなくなる可能性があること、また、ロック解除ソフトウェアをダウンロードするだけでiPhoneの保証が無効になること、の2点を警告した。
しかし、iPhone Dev TeamはこのAppleの主張に反論し、「バグともいえるロック機能の解除は、iPhoneの発展のための大きな一歩だった(中略)Appleは、AT&Tのために組み込んだファームウェアのロック機能を解除すると『損害』を被るとわれわれに信じ込ませたいようだが、そんなことはない」と述べる。iPhone Dev Teamは来週、iPhoneをロックしなおす修正プログラムをリリースすると公約した。この修正プログラムをインストールすることにより、(ロックを解除した)証拠が表面上隠れ、Appleのサービス保証が受けられるようになる。しかし、iPhone Dev Teamの声明は、同グループがAppleのiPhoneアップデートを直ちに導入した上で、アップデートをインストールしてもロック解除ソフトウェアが機能する方法を模索することを示唆しているように見て取れる。
Appleは、ユーザーらがAT&Tや先週発表した欧州の電話会社のネットワーク以外のネットワーク上でiPhoneを使用するのを阻止したい考えだ。Appleがそうしたい理由の1つは、iPhoneの安定性の維持だが、恐らく最大の理由は、Appleがそれらの電話会社との間で結んでいる売り上げ分配契約に関係していると思われる。ユーザーがAT&Tのネットワークを使ってデータをダウンロードしなければ、Appleの売り上げはその分減ることになる。
iPhone Dev Teamを支持する個人ユーザーたち(当然ながら匿名を希望している)は、iPhoneを購入した以上、iPhoneの自由な利用が認められてしかるべきだと感じている。iPhone Dev Teamは声明の中で次のように述べている。「Appleは、今週中にリリース予定の次期ファームウェアアップデートは、世界中のフリーユーザーのiPhoneを故障させる可能性があると警告している。要するに同社は、(アップデートによって)そのファームウェアを『損傷』した上に、われわれの所有物に『不正にアクセス』すると言っているのだ」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
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