AT&Tから自由になろう! 「iPhone」革命は目の前だ! 携帯電話利用のかたちを強制する専制政治に苦しめられていた時代も、もう終わりだ・・・少なくとも、数週間だけは。
公式にはAT&Tのネットワークしか使えないiPhoneだが、テクノロジの魔法を使い、iPhoneSimFree.comが開発したソフトウェアをダウンロードすれば、ロックが解除できる。EngadgetとGizmodoが試してみたところ、このソフトウェアを使うことで、確かに米国内だけでなく米国外でも、あらゆるGSMネットワークでiPhoneの利用が可能なようだ。このソフトウェアは、米国のサイトでは99ドルで販売されている。
iPhoneのロックを解除するテクノロジはこれが初めてではない。iPhone Dev TeamがiPhoneにアプリケーションをインストールする方法を突き止めて以来、TurboSimやUniquephonesなど、いくつかのハッキングが登場した。また、ニュージャージー州在住の17歳の少年も、大量のハンダ付けが必要で、保証が無効になることが確実なロック解除方法を提案した。
しかし、金を払ってまでiPhoneのロックを解除したいと本気で思う人はいるのだろうか。Appleは、新しい機能や性能向上をもたらすアップデートをiPhoneでも頻繁に行う意向を示しており、次のソフトウェアアップデートでiPhoneをもう一度ロックするために、Appleが解除ソフトウェアを入手しているというのも無理のある推測だとは思えない。iPhoneへの期待は高まっているが、AppleはiPhoneに搭載した「Mac OS X」にもっと自信を持てるようになるまで、アプリケーション開発、あるいはAT&T以外の通信ネットワークに対して、iPhoneを開放したくないようだ。iPhone向けOS Xはまだリリースされたばかりの新しいオペレーティングシステムなのだ。
2007年中に少なくともあと1回、iPhoneのソフトウェアアップデートが行われることが確実視されている。また、iPhoneSimFree.comのメンバーが複数の場所で表明しているように、アップデート後には、おそらく現在のロック解除ソフトウェアは機能しないだろう。一方、iPhone Dev Teamのプログラマーたち(同チームのWikiサイトにトラフィックが押し寄せるのを避けたいので、リンクは勘弁してほしいとのことだった)は、非営利のiPhoneハッキングの保護とiPhoneSimFree.comが考案したソフトウェアのリバース・エンジニアリングに向け、Gizmodoの提唱で資金集めキャンペーンを開始している。
更新情報:この記事の掲載後、iPhoneSimFree.comの意思を尊重し、iPhone Dev Teamはソフトウェアのリバース・エンジニアリングを行わないとのメッセージを、iPhone Dev Teamの別のメンバーが同チームのフォーラムに掲載した。ただ、iPhone Dev Team全体の立場を代弁する代表者はいないということなので、この件に関するiPhone Dev Teamの公式な立場を推し量るのは難しい。
以上のことから、何を言っても効果がないことはわかっているが、私としてはiPhoneのロック解除に100ドル近い金を投じることはおすすめできない。この件については、とにかく待つことだ。サービスが始まったばかりの現段階でさえ、何かと暗雲が立ちこめているようにも見えるAT&TとAppleの関係からして、思ったよりも早く公式にロックが解除されることになるのかもしれないのだから。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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