ウィルコムの契約数が8月に純減に転じたことが、9月7日に電気通信事業者協会(TCA)が発表した資料から明らかになった。契約者同士の無料通話やPCでのインターネット定額接続などで人気を集めていたPHSだが、ここにきて再び転機を迎えている。
TCAによればウィルコムの8月の契約数は464万5200件で、前月に比べて1万3900件減った。ウィルコムの契約数が純減となったのは2004年2月以来、3年6カ月ぶりとなる。
これまでウィルコムは料金の安さで人気を集めてきた。月額2900円でPHS同士の通話や、他社やPCを含めたメールの送受信が無料になるプランや、PCからのインターネット接続が同6090円という定額プランなどを提供してきた。
ただし近年では、ソフトバンクモバイルが月額980円で契約者同士の通話を夜間以外は無料とする「ホワイトプラン」を提供しているほか、2007年3月からはイー・モバイルが下り最大3.6Mbpsで月額4980円のモバイルインターネット接続サービスを開始している。ソフトバンクモバイルは4月から8月まで4カ月連続で純増数1位となったほか、イー・モバイルも8月に契約者数が10万件を突破するなど好調だ。
PHSは技術の特性上、通信速度では第3世代携帯電話にどうしても見劣りしてしまう。そこでウィルコムが狙うのが、次世代PHSと呼ぶ高速通信方式だ。携帯電話事業者が採用を計画しているモバイルWiMAXと同じ2.5GHz帯を利用し、20Mbps以上の通信速度を目指す。総務省は9月10日より2.5GHz帯の免許申請を受け付ける予定で、この周波数帯の割り当てが、今後の通信業界の行方を大きく左右することになる。
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