GREE、モバイルSNSで仮想世界サービスを開始

鳴海淳義(編集部)2007年07月10日 11時30分

 グリーは7月10日、携帯電話向けソーシャルネットワーキングサービス「GREE」および「EZ GREE」において仮想世界サービスを提供開始した。また、これにあわせてSNS上で自分の部屋を持てる「ルーム」、ペットを飼える「Clinoppe」、洋服や髪型をカスタマイズできる「アバター」の3機能も新たに追加した。

 GREE/EZ GREEで提供している各サービスを自分の部屋「ルーム」に集約させることで、ルームを中心にGREEを1つの社会として楽しめるようにした。

070710_gree4.gifルーム機能

 ルームでは、ゲームで獲得したアイテムを並べたり、自分の分身であるアバターをペットと一緒に生活させたりできる。

 GREE/EZ GREE内のコンテンツを一括表示することでルーム中心にSNSを利用できる仕組みだ。従来に比べて、自分のスペースに対する意識を高めやすいインターフェースとなっている。

 自分のアバターはプロフィールページで作成できる。アバタープロフショップで、ゴールドと引き換えに洋服や髪型、表情などを入手し、オリジナルのキャラクターを作ることも可能だ。

 これまでグリーが提供してきたSNSというサービスは、もともとメールやブログ、掲示板といった既存のコミュニケーションサービスを統合させたものであった。

 今後はこのSNSという概念にさらにゲームやアバターなどを加えることによって、「仮想世界+SNS」の構築を目指すという。モデルとなるのはPLAYSTATION 3上で利用できる仮想世界「HOME」や、Wiiで自分の分身を作れるサービス「Mii」などだ。

 グリー代表取締役社長の田中良和氏は「仮想世界は3Dだけではない」と語る。仮想世界には3D表現よりも社会性を意識させる仕組みが重要との考えだ。

 「単なる機能を使うのではなく、その人の人生そのものを楽しくしたい、生活の一部のようになってほしいという意味や、そこで生活しているような感覚になってほしいという意味が込められている」(田中氏)

070710_gree5.gif GREE仮想世界サービスの利用イメージ

 GREEには7月10日現在で170万ユーザーが参加している。その4割程度がモバイル版とPC版の両方を利用している。モバイル版サービスの開始によって女性ユーザーが増加しており、現在の男女比は約半々だという。

 収益は広告収入と「GREEプレミアム」の月額課金。広告はモバイルが好調で、サントリーや東芝といったナショナルクライアントが出稿しているという。企業キャラクターを擬人化させて、ユーザーと友達になりながらプロモーションを行うといったSNSならではの広告メニューも揃えている。

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