UPDATE Googleの低コストプラットフォームである「Android One」は、同社が期待するほどの成果を上げていない。Googleはインドの携帯端末メーカーと提携し、普及を促そうと計画している。
Android Oneは「期待に応えられていない」と、Googleのインドおよび東南アジア担当責任者Rajan Anandan氏は、現地時間8月9日に掲載されたFinancial Timesとのインタビューで語った。「いくつかのちょっとした問題」のあった同プラットフォームがインドで成功するためには、1台50ドル以下という「最適な」価格帯でスマートフォンを提供する必要があると同氏は述べた。
Android Oneは2014年9月、新興市場向けのプラットフォームとして登場した。基本的にGoogleの標準的な「Android」の軽量版で、MicromaxやKarbonnといったインドを拠点とする端末メーカー4社に採用された。Android One搭載端末は、バングラデシュ、インドネシア、ミャンマーなどの新興市場でも提供されている。
しかし、インド市場での競争はGoogleにとって、Android Oneのターゲットとして最も重要なものかもしれない。13億人弱もの人口を抱え、まだスマートフォン所有者の多くないインドは、世界中のあらゆるソフトウェアおよびハードウェアメーカーにとって莫大な可能性を秘めている。しかし現時点でインドは、貧困の問題を抱えており、顧客はコストを重視する傾向が高い。企業にとっては、低コストの端末と、それらの製品で動作可能な軽量版のソフトウェアを提供することが、モバイル分野の最大の機会となっている。
インドに狙いを定めている企業は、Googleだけではない。Huawei(ファーウェイ)に次ぐ中国第2位の携帯端末メーカーであるXiaomi(シャオミ)も、「Mi」シリーズのスマートフォンでインドにおける存在感を大幅に拡大している。Xiaomiがインドで販売しているスマートフォンは若干ハイエンド寄りで、比較的安い価格をセールスポイントにしている。
とはいえ、Android One端末が成功を収めるためには、価格をもっと下げる必要があるとGoogleは考えている。Anandan氏がThe Financial Timesに述べたところによると、今後数年のうちに、Android One端末の価格は2000ルピーまで下がるはずだという。Googleは自前でのハードウェア製造は行わず、価格をその水準まで下げようと試みるAndroid Oneベンダーと協力する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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