6月に登場した「N901iS」から約5カ月、新たに「N902i」が登場した。スペック上では、N902iのほうが厚みが約1mm、重さが4g重い。並べてみると、ほぼ高さも横幅も変わらない。デザインも若干似ているが、N902iでは、表面に「アシストキー」が加えられており、これを長押しすると音楽再生が行える。設定によっては、メールの音声読み上げなども行える。 裏を返してみると、今回のN902iでは、表面がしっとりとしたゴムのような素材でコーティングされている。おそらく、来年開始されるモバイルSuicaに合わせて、キズをつきにくくするための措置なのだろう。実際に手にしてみると、すべりにくく持ちやすい。 キーボード形が木の葉のような形に変化し、比較的多く使われると思われるメールとiモードにアクセスするキーはひと周り大きくなり、使いやすくなった印象を受けた。パッと見た目には分からなかったが、使ってみて変わったと感じたのは、FOMA Nシリーズでおなじみ、カーソルが動かせる「ニューロポインター」だ。ほんのわずかだが高さがあるのか、溝が広くなったのか、すべりにくく、より動かしやすくなったと感じた。
また、メニューも変わり、メインメニューから「ランチャ」ボタンを押すと、メニューの下の階層にある内容も同時に一覧できるようになった。地味ではあるが、使い勝手がよくなった例のひとつと言えるだろう。902iシリーズで共通だが、クーポンや店舗案内などをデータで受け取れる「トルカ」にも対応。メニューの「ツール」にも表示が加わった。受け取ったデータは、このメニューからアクセスできるようだ。 FOMAでは、電話しながら電話帳を確認する、iモードサイトを見ている途中に届いたメールに返信し、またiモードサイトに戻る、といったマルチタスク処理が行える。これまで、マルチタスクボタンを押すと一覧メニューが出て選ぶ形式だったが、今回は画面の一番下にアイコンで表示され、どのモードに戻るか選べるようになった。 これまで「MULTI」にアクセスできたボタンは、通常の待ち受け画面では新サービス「iチャネル」のアクセスに割り当てられている。なにか複数の作業をしているときに、このiチャネル兼MULTIのボタンを押すと、マルチタスクのアイコンがでてくるというしくみだ。人によっては使い始めは少し戸惑うかもしれないが、慣れると非常に便利で快適である。
さて、今回一番大きなポイントは、カメラ機能が進化したことだろう。カメラの有効画素数は、100万画素(記録画素数200万画素)から200万画素(記録画素数400万画素)へとパワーアップした。正直なところ、シリーズ全体で比較すればなにを今さら──といったところであり、特筆すべき点とは言えないかもしれない。しかし、N900i、N901iC、N901isとNシリーズにおいては画素数の変化に乏しく、これでやっと他のシリーズと同等の画素数になったわけで、N好きのユーザーにはある意味待望のパワーアップと言えるだろう。しかも、手ブレ補正機能が付いて、夜の撮影は格段にしやすくなった。 実際に、明るいところ、暗いところと撮影してみた(フォトレポート参照)。特に夜の撮影のしやすさは明らかで、オートフォーカスが合う時間が大幅に短い。ランチや夕食など、ちょっとした食事を撮影し、ブログにアップする、という人も増えていると思うが、ちょっと暗めのお店でも、これならキレイに撮影ができそうだ。
今回の902iシリーズは、最新ニュースや占いなどのコンテンツが見られる「iチャネル」に対応しているほか、同じ902iどうしでないと使えないが、トランシーバのようにグループ通話が行える「プッシュトーク」など、新しいもの好きならばちょっと使ってみたいと思わせる機能が付加されている。 それに加えて、使ってみると便利なNシリーズならではの「ニューロポインタ」、手ブレ補正が付いたカメラ機能、デザイン、といった点が選ぶポイントとなるだろう。すでにNユーザーならば、細かいインターフェースの改善をどう考えるかである。まだ使って半日程度ではあるが、個人的には使いやすくなったと感じた。触ってみて、しっくり来るかどうか、ドコモショップや実機のある量販店などでぜひ使い勝手を実際に試してみることをおすすめする。
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