2008年9月15日、アメリカ本社の証券会社で大手投資銀行でもある『リーマンブラザーズ』が事実上破綻した。これが世界金融危機の引き金となり、世界経済に大きな影響をおよぼしたのは記憶に新しい。
日本も例外なく不況に陥りいまだ立ち直ったとは言いがたい状況だが、ネットユーザーに直接影響はあったのだろうか。30代から50代の男女495名に調査を実施、回答を集計した。
リーマンショックからの半年間で、実際、自身や家族に収入の減少や会社倒産などの影響があったかを聞いたところ、全体の36.0%に影響があったとわかった。主な影響は「給料減額(44.9%)」「勤務時間の減少(38.2%)」「ボーナス減額・カット(35.4%)」と、労働者の収入減少に関する項目だったが、「経営規模の縮小(24.7%)」「リストラ(19.1%)」「会社の倒産・閉鎖(7.9%)」といった、より深刻な回答もあった。
連日流れる不況関連のニュースにも刺激されてか、61.2%が出費を控えるようになったとした。特に女性(64.4%)と50代(70.0%)は数値の高さから、より経済的な不安が大きいことが予想できる。出費を控えている人の項目は、「外食を控えるようになった」が61.1%でトップ。以下、「交際費を抑えるようになった(44.9%)」「質より価格の安いものを選ぶようになった(43.6%)」「外出を控えるようになった(41.6%)」は横並びの数値となった。
不況によって自宅で過ごす時間が「長くなると思う」としたのは46.3%。ここでも出費を控えるとの回答が多かった女性(47.7%)と 50代(47.7%)が他と比べ高めの割合となった。自宅にいる時間が長くなりそうと回答した人に、この機会に自宅で楽しみたいもの、楽しんでいるものを聞いてみると、「ネット閲覧(70.7%)」「TV の閲覧(48.9%)」「読書(48.0%)」が上位に並んだ(複数回答)。
出費を抑えるとの回答が多かった女性では、「好きなお茶やコーヒーを飲む(34.0%)」「好きなお菓子を食べる(20.4%)」が、他と比べて高いポイントをつけた。飲み物やお菓子なら少し高級なものを買っても、それほど大きな負担にならなずに贅沢な気分が味わえそうだ。
その他の回答では「ガーデニング」といった意見が複数みられ、「お菓子を作る」、「模様替え」など、ある程度まとまった時間が必要な楽しみを挙げる人もいた。
映画鑑賞も、まとまった時間が必要な楽しみのひとつだ。「DVD、Blu−rayなどで映画鑑賞」を選択した45.9%の人も、忙しいときには時間が取れずに見逃した映画があったり、見たことはあるが、再度ゆっくりと見直したい映画があるのかもしれない。自宅で映画鑑賞を楽しみたいのは40代(48.5%)が最も多かった。20代、30代と時間に追われてきたが、今こそ自宅でゆったり、思う存分映画三昧ができるとしたら、それはとても贅沢な時間なのではないだろうか。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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