Mozillaは米国時間3月4日、ウェブブラウザの最新版「Firefox 3.0.7」をリリースした。開発者によると、「Firefox 3.0.6」で見つかったセキュリティ脆弱性8件に対応したという。このうちの6件が重要度が最も高い「最高」に分類されている(編集部注:セキュリティアドバイザリの数で見た場合は合計5件で、「最高」に分類されているのは3件となる)。
Mozillaが同日付のセキュリティアドバイザリで警告しているところによると、Firefox 3.0.7で修正される脆弱性のうちもっとも深刻なものは、攻撃者によって任意のコードを実行される恐れがあるという。
最高に分類されている6件の脆弱性は、ブラウザのガベージコレクション(Firefoxモジュールがコンピュータのメモリをどのように利用するのかをモニタするもの)のほか、ブラウザのPNGライブラリ、レイアウトエンジンとJavaScriptエンジンに影響を及ぼす。
Mozillaの開発者は、「レイアウトとJavaScriptの脆弱性は、悪用される可能性があるかどうかはわからない」と述べている。
「これらクラッシュの一部は、特定状況下でメモリ破壊の形跡が見られ、条件が整えば任意のコード実行に利用可能と思われる」とMozillaはアドバイザリで記している。
最新版は、「Windows」「Mac OS X」「Linux」の各OSに対応し、Mozillaのウェブサイトよりダウンロードできる。Firefox 3ユーザーは48時間以内にアップデートの通知が送られることになっているが、ブラウザのヘルプメニューの「ソフトウェアの更新を確認」から手動でアップデートすることもできる。
Firefoxは「Internet Explorer(IE)」の市場シェアを奪おうとしており、このたびのアップデートは2009年に入って2度目の更新となる。ウェブ調査会社Net Applicationsによると、Mozillaの世界ブラウザ市場シェアは21.77%で、IEは67.44%だという。IEは1年でシェアを7ポイント落としている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス