日常的に目につくアルコール飲料のCMや広告。これらの広告媒体は消費者の購買意欲にどのくらい影響を及ぼしているのだろうか?20代から40代を中心とするネットユーザー男女500名に調査し、回答を集計した。
アルコール飲料のCM・広告を見て飲んでみたいと思ったことが「ある」のは全体の54.8%。20代49.1%、30代54.7%、40代59.1%という結果で、どの年代もほぼ半数の人がCMや広告の影響を受けていることがわかった。
アルコール飲料のCM・広告を見て飲んでみたいと思ったことがある人に、そのアルコール飲料は何かを複数回答してもらったところ「ビール・発泡酒」が64.2%で最も多く、「缶チューハイ」が50.7%で2位、以下、少し数値が低くなり、「缶や瓶のカクテル(34.7%)」「ワイン(22.3%)」「果実酒(19.7%)」と続いた。
男女別に見てみると、男性は「ビール・発泡酒」が79.2%で圧倒的に多く、2位の「缶チューハイ(43.1%)」とは36.1ポイントの差がついた。また、「ウイスキー(18.1%)」が女性の4倍以上と健闘していた。
一方、女性は「缶チューハイ(59.2%)」がトップで、「ビール・発泡酒(47.7%)」「缶や瓶のカクテル(46.2%)」が僅差で続いている。「シャンパン・スパークリングワイン(24.6%)」は男性よりも2.5倍以上高い数値となった。
それぞれの年代で1位となったのは、20代「缶チューハイ(71.4%)」、30代「ビール・発泡酒(55.2%)」、40代「ビール・発泡酒(79.2%)」で、20代は1位の「缶チューハイ」と2位の「ビール・発泡酒(57.1%)」に14.3ポイントの差があった。
一方40代では、1位「ビール・発泡酒」と2位「缶チューハイ(44.3%)」の差は35.2ポイントもあり、多くの30代、40代が「ビール・発泡酒」の広告に影響されるようだ。また、20代で「ビール・発泡酒」のポイントが低いのは、最近話題にもなっている若者のビール離れが関係しているのかもしれない。
何を見て飲みたくなったのかを複数回答形式で聞いたところ、「テレビCM」が93.1%と圧倒的だった。2位の「電車の吊り広告」は全体では20.4%だが、20代で32.1%と、他の年代よりも高い数値が出た。電車の中で眺めている広告の影響も少なくないようだ。以下は「雑誌広告(13.9%)」「インターネットの広告(13.5%)」と続き、「ポスター(7.3%)」などは10%に満たなかった。
広告を見て飲みたくなった理由は、「商品の映像・画像が美味しそうだったから」が64.2%で最も多く、「出演者が美味しそうに飲んでいたから(45.3%)」が続いた(複数回答)。
また、「おしゃれなイメージのCM・広告だったから」は、30代(16.4%)、40代(6.8%)では少数だったが、20代では39.3%が理由にあげていた。若者には広告による商品のイメージ創りも重要なポイントであるようだ。
広告を見て飲みたくなった人にその商品を購入したことがあるかを聞いたところ、全体の67.9%が「その商品そのものを購入したことがある」と回答した。その商品そのものを購入したことがあるのは男性(75.7%)と30代(71.6%)に多く、どちらも70%を超える結果となった。今回の調査結果から、アルコール飲料の広告は、購入意欲に高い影響をあたえているといえそうだ。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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