新社会人の9割以上、「就職を機に情報セキュリティ意識やスキルを高めたい」

 トレンドマイクロは2月24日、新社会人と社会人を対象に実施した、情報セキュリティ意識に関するアンケート調査の結果を発表した。

 この調査は、2月9日から2月10日にかけて、2009年4月1日に就職予定の20歳以上の新社会人310名、および20歳以上の正社員(社会人)721名を対象にインターネットを通じて実施したもの。有効回答数は1031名となっている。

 調査結果によると、2009年4月入社予定の新社会人は、すでに就業している社会人に比べて情報セキュリティ意識が低いと自覚しており、就職を機に意識を向上したいと回答しているという。新社会人の96.5%が「就職を機に情報セキュリティ意識・スキルを高めたい」と思っており、自身の情報セキュリティ意識やスキルが「社会人として通用する」と思っている人は13.9%しかなく、残りの56.4%は「通用するかどうか不安」、27.4%は「通用しない」と思っていた。

 情報セキュリティ意識を高めたい理由として最も多かったのは「お客様に迷惑をかけるから」。これに「人事評価が下がるなど処分を受けるから」「社会人としてのマナーだから」といった理由が続いている。

 情報セキュリティ対策として気を配っている内容を新社会人と社会人の両方に聞いたところ、新社会人は社会人に比べて情報セキュリティの基本対策の実施への配慮が足りないことがわかったという。セキュリティの基本対策である「セキュリティソフトのパターンファイル(定義ファイル)を常に最新な状態にする」では、社会人の70.3%が「非常に気を配っている」または「やや気を配っている」と回答したのに対し、新社会人は57.1%と社会人より13.2ポイント低かった。「OS(Windowsなど)の修正ファイル(パッチ)を頻繁に適用する」においても、社会人の57.5%が気を配っていたのに対し、新社会人は35.8%と21.7ポイント下回った。

 また、自らがウイルス感染などの情報セキュリティトラブルを引き起こす可能性があると思っている社会人は73.1%、新社会人は72.3%だった。ただし回答の内訳を見ると、社会人で最も多い回答が「十分な対策をしているが、場合によってはトラブルを引き起こす可能性がある」の45.4%(新社会人は29.0%)であったのに対し、新社会人の回答で最も多かったのは、自分の対策が「十分な対策かどうか分からないため、トラブルを引き起こす可能性がある」の34.6%(社会人は23.4%)と、理由が異なっている。企業においては、新社会人の情報セキュリティ教育に加え、現社員に対しても改めて情報セキュリティ教育を実施する必要性があるとトレンドマイクロでは警告している。

 なお、大学での専攻によって情報セキュリティ意識に違いが見られるかについて調べたところ、理系の学部や学科を専攻している新社会人は、情報セキュリティ意識が高い傾向にあることが読み取れたという。新社会人を文系(165名)と理系(145名)で比較したところ、「セキュリティソフトのパターンファイルを常に最新な状態にする」という項目に対して「非常に気を配っている」と回答した文系の新社会人は19.4%であったのに対し、理系は38.0%であった。また、「OS(Windowsなど)の修正ファイル(パッチ)を頻繁に適用する」項目に対して「全く気を配っていない/よくわからない」と答えた文系の新社会人は46.0%だったのに対し、理系は31.1%であった。

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