Googleが同社ウェブブラウザである「Google Chrome」のMac版リリースに向け、少しずつ前進している。
Googleのプログラマーらは、ウェブページをレンダリングするエンジンを開発してきたが、これまでこのエンジンは、テストシェルと呼ばれるシンプルなフレームワークの中でしか動作しなかった。そして、いよいよ複数のタスクを同時に処理できる完全なウェブブラウザで、レンダラが動きはじめたようだ。これは、実際のアプリケーションになるためのキーポイントとなる。特にChromeの場合、個々のブラウザのタブが独立した処理プロセスを持つことを特徴とするから、なおさらだ。
作業の成果は出ており、Chromium開発者のメーリングリストに、Mac OS Xで動くChromeのスクリーンショットが公開された。「これでChromeと呼ぶことができる」とプログラマーのAvi Drissman氏は書いている。
確かにこのスクリーンショットは、Chromeがウェブページを適切に表示できなかったことを示すものだが、機能する方向に向けて第一歩を踏み出した。Googleは、Mac向けとLinux向けのChromeを6月末までにリリースすると期日を設定している。
ChromeをWindowsアプリケーションという最初の形から、Mac OS XとLinuxアプリケーションに移行する作業は、決して簡単ではない。Firefoxプログラマーで現在はChromeのインターフェイス作業を率いているBen Goodger氏は、複数のOSに対してChromeソフトウェアを維持しながら、それぞれのOSの機能に対応させるようバランスをとることは非常に難しいと述べている。
Googleは、メンテナンスが難しくなるにも関わらず、Chromeのインターフェイスの一部をMac OS X特有のものに変えることを選んでいる。だが、Linuxのインターフェイスとなるとこの選択肢は容易なものではない、とGoodger氏は1月に書いている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力