普通の人なら気にもとめないだろうが、ウェブマスターにとっては嬉しいニュースだ。Google、Yahoo、Microsoftの3社が手を組んで、検索エンジンを正しい方向へ導く非公式の標準規格に対応することになった。
3社は米国時間2月12日、ウェブページにわずかなコードを追加することで「正規の」アドレス(簡単に言えば、オリジナルの最も重要なURL)を指定できる処理方法に対応すると発表した。これによって、検索エンジンに注目すべきページを伝えることが容易になり、複製ページが異なるページとして扱われることが避けられる。
これまで、インデックス化のためにウェブページを巡回する検索エンジンのロボットには、たとえば「http://www.somepage.com/index.html」と「http://www.somepage.com/index.html?lang=en」のどちらを正しいURLとして扱うべきか、判断する手段がなかった。後者のURLには、そのページの英語版を表示するようウェブサーバーに指示するパラメータが付加されている。新しい正規化タグによって、インデックス化してもらいたい最も重要なページに導くことが可能となり、上の例の場合だと、非英語圏のユーザーにとってウェブサイトの閲覧が容易になるかもしれない。
ほとんどの人は変化に気付きもしないだろうが、ユーザーがクリックする検索結果ページのURLは若干短くなり、検索結果ページに中身の同じページが重複して表示されることも多分なくなるはずだ。
しかし、ウェブサイトの運営者にとってはそれ以上の恩恵がある。サイトの利用者により安定したユーザー体験を提供できるようになる上、サイトの利用状況に関するデータも正確性を増すからだ。また、検索エンジン自体にも恩恵がある。似たようなページが複数あるときに、扱いの優先順位についてあれこれ推測せずに済むようになるだろう。
この件でもう1つ注目すべきは、Microsoft、Google、Yahooの3社が足並みを揃えたという点だ。標準規格を策定するというのは、今回のように非公式のものであっても、簡単に行くとは限らない。しかし、正規化タグへの対応は、どこかのエンジンが有利になったり不利になったりするといったものではなく、そのおかげでおそらく比較的容易に策定できたのだろう。
今後は、各社が電子メールのID認証やインスタントメッセンジャーの互換性の面でもっと協力してくれれば、普通の人にも世界がより良く見えてくるはずだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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