トムソン・ロイター・ジャパン−マーケッツ・ディビジョンと朝日新聞社デジタルメディア本部、ソネット・メディア・ネットワークスの3社は2月12日、4月より新オンライン広告「ビジネスプレミアムネットワーク」を開始すると発表した。3月よりテスト配信を行い、4月より有料広告配信を開始する。
「ビジネスプレミアムネットワーク」は主にビジネスパーソンや経営者、富裕層を対象とする新聞社、雑誌社、通信社らが参加するアドネットワークだ。複数のサイトの広告枠をネットワーク化し、1つの広告商品として販売する。最大で月間1億PV規模、3000万人のプレミアムユーザーにリーチできる広告メディアとしている。
米国では、広告規模ランキング上位20位のうち17サイトがアドネットワーク商品で、トップ5がアドネットワーク全体売り上げの70%を占めるという。
日本でも今後はアドネットワークが主流になってくることを見据え、専門サイトが競合の域を超えて組むことで、スケールの大きな広告メディアを目指す。専門性を活かし、1PVあたりの単価はポータル・コミュニティサイトよりも高い単価で販売する方針だ。
3社が進めるのはビジネス分野に特化したサイトのみを集め、アドネットワークの中でターゲティングができる「垂直型ネットワーク」だ。
参加媒体は、「ロイター.co.jp」「asahi.com」を主体とし、ほか広告在庫提供として、AFP通信の「AFPBB News」、朝日新聞社が運営する「CNN.co.jp」、時事通信社の「jiji.com」、ダイヤモンド社の「ダイヤモンドオンライン」、東洋経済新聞社の「東洋経済オンライン」、プレジデント社の「プレジデントロイター」の計8つを持つ。ソネット・メディア・ネットワークスは、営業管理と広告配信窓口を担当する。
まずは、2009年4月から6月期まで、レクタングルやスーパーバナーを回す「Run of Network」メニューを開始する。単価は50万インプレッションで1.2円より。枠数限定で、インプレション増量パックなどのパッケージメニューほか、単価20%オフのキャンペーンも用意する。今後は行動ターゲティングに基づいたメニューなども展開する方針だ。
売り上げは、在庫の提供量に応じてシェアする。このほかに、プラットフォーム提供料が必要で、各社で販売した場合は、販売フィーが得られる。
8媒体の平均ユーザー属性は、男性ユーザーが82%。全体の70%が40歳以上で全体の20%以上が年収1000万円以上の高収入があり、上級管理職以上のユーザーが全体の23%を占めるという。
トムソン・ロイター・ジャパン メディアゼネラルマネージャーの楠山健一郎氏は「これは、まとまって競合に対抗するという意味ではない。われわれのようなサイトは専門性を追求していった方がいいのではないかと思った。尖った属性を持ってビジネスマンにリーチしていき、業界に新たな一石を投じて、業界に明るいニュースを提供できたらと思っている」と語った。
他社の参加に関しては、「基本的にはオープンでいたい。参加が増えるのはリーチが広がるということ。媒体としての価値を高められるところであれば」と話す。売り上げ目標は、年間で3億円規模を予定している。
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