日常的なコミュニケーションツールとして欠かせない携帯電話メール。各種のデコメールやテンプレートの提供など、新たなメール装飾サービスが次々誕生しているが、ユーザーの利用実態や意識はどうだろうか。20代から50代を中心とするネットユーザー男女668名の回答を集計した。
携帯電話でメールを送る時、絵文字やデコメールなどの装飾を使うかを聞いたところ、全体の16.9%が「いつも使っている」と答え、「時々使っている」の48.2%を合わせると、装飾メールを送る人は65.1%に上った。
男女別に見ると「いつも使っている」と「時々使っている」を含む装飾メール利用派は、男性が59.0%なのに対し女性が72.7%と女性の利用が多かった。またすべての世代で装飾メールの利用率が50.0%を超えるなど、装飾は世代を問わず利用されているようだ。
携帯電話メールで「いつも」あるいは「時々」装飾を使うとした人に、メール装飾を使う理由を複数回答形式で答えてもらった結果、トップが「気持ちを効果的に伝えられるから」で57.9%、次いで「表現を和らげるため」が56.6%、「文章で伝わりにくいニュアンスを表現できるから」が49.2%の順となった。
また順位に変動はあるものの、すべての性別、年代においてトップ3の顔ぶれは同じで、メール装飾が文字だけでは伝えきれない気持ちを表現するツールとして認知されていることが明らかとなった。
併せて、よく使うメール装飾を全て選んでもらったところ、「絵文字」が81.6%、「顔文字」が76.3%と、他を圧倒する人気を見せが、反対に自分がメールをもらった時、一番嬉しいと思うメール装飾をひとつ選んでもらうと、「絵文字」が43.9%で最も多く、次いで多かった「顔文字」の19.5%を25ポイント近くも引き離す結果に。顔文字よりもバラエティに富み、かつ送り手の個性が見える「絵文字」の方が、より受け手の印象も強くなるようだ。
このように、気持ちを伝える手段としての役割を期待されているメール装飾だが、ユーザーはどのような装飾サービスを使ってみたいと思っているのだろうか。
複数回答形式で選んでもらったところ、最も多かったのは「デコレーションメール素材のダウンロード(31.7%)」だったが、「オリジナル絵文字の作成」が29.0%、「手書きの文字やイラストをそのままやりとりできるサービス」が19.8%、「入力した文字を手書きフォントに変換してくれるサービス」が 19.3%と続き、「自分らしさ」を表現できるサービスが上位につけた。
年代別に見ると、「オリジナル絵文字の作成サービス」に大きな年代差は見られなかったが、「手書き」関連サービスは20代でポイントが高くなっており、「手書きの文字やイラストをそのままやり取りできる」は28.0%、「入力した文字を手書きフォントに変換してくれるサービス」は24.0%と4人に1人以上が関心を寄せた。
画面にペンで直接手書きができる携帯電話端末や、手書き文字と写真を合成するデコメサービスも登場しており、「手書き」は次なる携帯電話メールの付加価値ツールとして注目を集めそうだ。動向を注目したい。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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