売れ行きが鈍化するCDだが、一方ではジャケットだけを見て購入する“ジャケ買い”という動きが見られるという。この言葉をネットユーザーはどのくらい知っているのだろうか。また、実際にジャケ買いをしたことはあるのだろうか。20代から40代を中心とする男女468名の回答を集計した。
CD・レコードを「よく買う」としたのは5.8%、「たまに買う」は39.1%、程度の差はあれ「買う」と回答した人は合わせて44.9%で、年代別では30代の購入率がやや高め。
「音楽に興味がないのでほとんど買わない」とした人は19.7%で男女差はなかったが、「知人に借りる・レンタルするのであまり買わない」は女性(31.1%)の方が男性(21.5%)より多かった。しかし、「ダウンロードで購入するのでほどんど買わない」になると男性(13.4%)が女性を8.4ポイント上回った。
ジャケ買いという言葉を「知っている」としたのは58.5%。認知度に男女の差はほとんどなかったが、世代別では20代が77.4%、30代69.1%、40代40.7%と、若い年代ほど知っていた。
ジャケ買い認知者のうち、CD・レコードをジャケ買いしたことがあるのは37.6%。男女別では、男性40.0%、女性は34.9%と、男性の方がジャケ買い経験率が高い。
また、年代別に見ると、20代は24.4%、30代36.6%、40代54.0%と、年代が上がるほど高かった。ジャケ買いという言葉の認知度は低かった40代だが、知っている人の2人に1人は実際にジャケ買いをしている点は注目される。
ジャケ買いをする理由を複数回答形式で聞くと、「ジャケ買いで当たったときに嬉しいから」が49.5%でトップだった。次いで「失敗してもそれほどダメージがないから」が19.4%、「今までジャケ買いで失敗が少ないから」が9.7%となった。
全体2位の「失敗してもそれほどダメージがないから」は、男女別では女性の方が10ポイント以上高く、年代別では20代は10.0%だが、30代は20.8%、40代は18.5%と、20代より上の世代の方が余裕を持って購入していることを感じさせた。
また、自由回答には「ジャケットに払う価値があると思って買っているから」「デザインがとても気に入ったので」「飾るため」など、音楽だけではなくアートとしてのCDに対価を支払った、とする声も見られた。
一方、ジャケ買いをしたことがない人へその理由を複数回答形式で聞いたところ、「知っているアーティスト、曲しかいらないから」が55.6%、「はずれるのが嫌だから」45.6%が票を集めた。
「知っているアーティスト、曲しかいらないから」としたのは、30代は50.5%、40代は56.5%だが、20代は64.5%と、知っているアーティストや曲にしか興味がないという人が多い傾向が見られた。
また、全体3位の「インターネットで試聴できるから」は男性は19.5%、女性は7.1%と差があった。狙いを定めて購入する20代、購入する人が多い30代、ジャケ買いを楽しむ40代、それぞれの世代でCD・レコードへの思いは異なるようだ。
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