北京やデリーなど世界の新興市場14都市で日本製品は、米国や欧州、韓国、中国の製品よりも非常に高いイメージを持たれている――。このような調査結果が、博報堂が1月15日に発表した「日本製品に対する各国のイメージ」(PDF)で明らかになっている。
同社の調査によれば、「高品質な製品」「活気や勢いを感じる」「カッコイイ/センスがいい」「価格に見合う価値がある」「明確な個性や特徴がある」「楽しい」――の全6項目の総合評価において、「活気や勢いを感じる」を除いた5項目で日本製品が1位となっている。
全体の70.0%が「高品質な製品」と評価している日本製品は、2位の欧州製品(46.9%)を大きく上回った。具体的には、デジタルカメラや白モノ家電、大型薄型テレビ、自動車、携帯電話が挙げられた。特に、デジタルカメラや白モノ家電、大型薄型テレビは、ベトナムや台湾、香港で高く評価されているという。
しかし、「活気や勢いを感じる」の項目では、韓国製品(41.5%)が1位となり日本製品(35.5%)は2位だった。韓国製品は、世界市場で豊富な商品ラインアップや積極的な広告展開をしているためだという。また、全体の43.6%に支持された「カッコイイ/センスがいい」は、2位の米国製品(41.3%)と2.3%の僅差だった。デリーやムンバイでは、日本製品の評価が他国の製品よりも低く評価されており、やや苦手な項目と言えそうだ。
「価格に見合う価値がある」では、日本製品(34.1%)が2位の韓国製品(29.3%)に4.8%の差を付けた。しかし上海とムンバイでは、日本製品の評価は低く、価格戦略を検討する必要があるという。
2位の欧州製品と4.4%の差をつけたのが、「明確な個性や特徴がある」という項目だ。北京では、米国製品や欧州製品、中国製品が支持されているため、同市には明確な個性や特徴をアピールしていく必要がありそうだという。情緒的価値の「楽しい」では、日本製品が35.0%で2位の欧州製品と7.6%差を付けて1位を獲得している。
調査は2008年5〜7月、北京・上海(中国)、香港、台北(台湾)、ソウル(韓国)、シンガポール、バンコク(タイ)、ジャカルタ(インドネシア)、クアラルンプール(マレーシア)、メトロマニラ(フィリピン)、ホーチミンシティ(ベトナム)、デリー・ムンバイ(インド)、モスクワ(ロシア)の各都市500〜800人(15〜54歳男女)を対象に、訪問面接、会場での個人面接、自宅での自記入調査をもとに実施された。
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