Venture Beatブログの米国時間7月30日午前の投稿で、Dean Takahashi氏が、ひそかにGoogleが開発を進めてきた、非常に完成度の高いゲーム内広告プログラムの一端を明らかにした。
Takahashi氏は「この件に詳しい複数の情報筋が、ゲーム内に動画を挿入可能なゲーム内広告技術の開発に、Googleが成功したことを伝えている。ゲームキャラクターが『さて、ここでスポンサーから一言』といったセリフで動画広告を紹介し、ゲーム内の一場面の最後に短い動画を見せるといったデモで、同技術が紹介されたりもしている」と記した。
また、Takahashi氏は、Googleが、このイニシアチブの開発分野でかなり進んでおり、すぐにでも望むならば提供できる状況にあると伝えた。
もちろん、Googleが、このゲーム内広告プログラムを提供することになったとしても、同市場を単独でリードするのは難しい。むしろ、すでに同市場には、巨大な影響力を有する、Microsoft傘下のMassiveが君臨している。その上、IGA Worldwide、Double Fusion、Atariの共同創設者であるNolan Bushnell氏が立ち上げたNeoEdgeなども、あらゆる種類のゲーム内に広告を挿入する分野で、しのぎを削っているところである。
一方で、どの企業も、たとえMassiveでさえも、まったく新しい広告の提供といった、Googleが有する、劇的にゲームプレイ環境を変化させ得る能力を持ち合わせてはいない。
Takahashi氏を含む多くの人は、特に「すでに2007年前半に、『AdSense for Games』が芽を出そうとしていた」ことを考えると、なぜもっと早く、Googleがゲーム市場へと進出しなかったのかを疑問視してもいる。
いずれにせよ、この市場は、Googleや他の企業にとって、成長の余地を残しているようである。その1つの要因は、筆者が以前にも残念に感じ、また、この話題が取り上げられる度に、今でも失望しているのだが、多くのゲーマーたちが、ゲーム内広告があると、よりゲームエクスペリエンスが現実味を帯びているように感じられることを理由に、実は広告を見せられることを好意的に受け止めていると、複数の調査結果が示している点にある。現実の世界では、どこに行っても広告が目に入ってくることから、ゲームのプレイ中にも広告を目にすることで、ゲームエクスペリエンスも、よりリアルに感じられるというわけだ。
筆者は、このことの理解に苦しんでいる。
しかしながら、Googleや、他のゲーム内広告プロバイダーにとって、現実の見通しは明るいだろう。Yankee Groupは、ゲーム内広告市場が、2011年には、ほぼ10億ドル規模にまで成長すると予測している。まだGoogleにとって、これは未開の市場ではあるものの、決して軽視できない額の市場規模である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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