Microsoft Researchは米国時間6月4日、ウェブ検索をグループでの共同作業に変える「Internet Explorer 7」用プラグイン「SearchTogether」を発表した。
このプラグインを利用すると、検索版チャットルームのようなものが作成され、複数のメンバーが協力しながら検索結果を精査できる。ユーザーは、この場所でチャットをしたり、個々の検索結果にコメントを付けたり、ランク付けをしたり、アドバイスをしたりすることが可能だ。また、あとからここに戻ってきて、メンバーの誰かがコメントを付けた検索結果を確認することもできる。
さらに、ブラウザ内でユーザーごとに別々のタブに検索結果を分けて表示する「分割検索」機能も利用できる。英語の格言にあるように、「人手が多いほど仕事が楽になる」というわけだ。
ただし、SearchTogetherは「Wikia Search」と違い、検索結果に直接手を加えるわけではない。
それでも、一般的な検索結果の変更までは至らなかったとはいえ、特定のユーザー用に検索結果を調整することについて、MicrosoftがWikia Searchと同じ発想を念頭に置いていたのは明らかだ。
「集団の知識を活用するため、検索を支える検索エンジンのアルゴリズムにもいくつか変更が加えられている」と、今回のプロジェクトリーダーで、Microsoft ResearchのAdaptive Systems and Interaction部門に所属するMeredith Ringel Morris氏は説明する。
「グループ検索は、検索結果の一覧を各ユーザー向けにカスタマイズするパーソナライズ技術から着想を得たものだ。グループ検索では、検索結果の一覧が、グループの各メンバーについてユーザーが知っている情報にもとづいてカスタマイズされる。ユーザーは、グループの全メンバーに共通する点を利用して、検索結果をグループ全体にとって最適なものにブラッシュアップすることもできる。あるいは、 メンバー間で異なる点を利用し、他のユーザーの専門分野と自動的に判断できるものについては、それに基づいてグループ内の各ユーザーに検索結果の一部を送信することもできる」とMorris氏は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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