画面上で仮想のボーリングやテニスなどを体験できる任天堂の人気ゲーム機「Wii」が、米国で最先端のヘルスケアセンターでリハビリツールとして利用されている。こうした流れを受けて、サウスカロライナ大学(USC)の研究者たちは、卒中患者が運動能力を回復し、また発作が起きるのではないかという恐怖を克服するのに、Wiiその他のゲーム機がどれだけ役立つのかを厳密に研究するプロジェクトを開始した。
同研究には、慈善団体Robert Wood Johnson Foundation(RWJF)が資金を出してカリフォルニア大学サンタバーバラ校のHealth Games Research Centerが管理する、助成金200万ドルの一部が提供される。両組織は米国時間5月29日、USCのWiiプロジェクトを含む12種類の研究プロジェクトに対し、最高20万ドルの資金を提供すると発表した。各プロジェクトは、公衆衛生やヘルスケア業務の改善にインタラクティブゲームがどのように利用できるかを研究する。研究期間には1年から2年を予定している。
「ビデオゲームの積極的な利用法を見出したい」と、Health Games Research CenterのディレクターであるDebra Lieberman氏は、29日に行われた会見で語った。「健康状態を自分で向上させる方法を学ぶのに役立つ『良い』ゲームが、そこらに出回っている時間を無駄にさせるようなゲームに取って代わる可能性がある」
Health Games Research Centerは4年ほど前、RWJFのパイオニアポートフォリオからの助成金825万ドルを管理するために設立された。今回の200万ドルの助成金は、健康増進に役立つインタラクティブゲームの研究を確立するための、RWJFによる1回目の資金提供だ。また2009年1月から開始される研究プロジェクトにも、2回目の資金提供として200万ドルが予定されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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