Googleの2008年第1四半期の決算発表が、米国時間4月17日午後に予定されているが、この発表はかなり興味深いものとなってきた。
15日夜に、インターネットトラフィックを計測するComScoreは、ある残念なニュースを伝えてきた。米国におけるペイドクリック成長率が、鈍化してきていることを明らかにしたのだ。
公平を期すためにも、JPMorganが16日午前に出したリポートによれば、Googleは、競合企業よりもよくやっていることを伝えておかねばならない(ComScoreのペイドクリックに関する調査の詳細な数字は、大抵は一般に公開されることがない。このデータについては、ウォール街のアナリストが出すリポートからのみ知ることができる)。
Googleのペイドクリックは、2007年3月と比較して、2008年3月は2.7%上昇した。これは結局のところ、2008年第1四半期全体では、前年同期比1.8%増の成長率にとどまったことを意味しており、2007年第4四半期の前年同期比25%増の成長率からは、大幅に低下している(Silicon Alley InsiderのHenry Blodget氏は、Googleの2008年第1四半期が最悪のシナリオに終わった場合について、なかなかの記事を掲載している)。
しかしながら、競合企業は、もっと最悪の結果に終わっている。Yahooの3月のペイドクリックは、前年同月比3.1%減となった。同四半期のYahooのペイドクリック成長率は、前年同期比5.4%増とはなっているものの、2007年第4四半期に記録した、前年同期比9.8%増の成長率からは、やはり低下してしまった。
MicrosoftのMSNに関しては、さらに悪いニュースしか出てこない。3月のペイドクリックは、前年同月比15.1%減となった。同四半期のペイドクリック成長率も、前年同期比12.3%減である。AOLは、3月のペイドクリックが前年同月比で2.3%減少した。同四半期に関しては、ペイドクリック成長率は前年同期比5.8%減に終わったが、2007年第4四半期の前年同期比29.3%減からは、驚くべき回復を遂げている。
市場は全体として振るわなかった。3月のペイドクリック成長率は、前年同月比1.5%減を記録した。同四半期に関しては、かろうじて前年同期比0.3%増の成長を維持したものの、2007年第4四半期には、前年同期比15.8%増の成長率であった。
もちろん、今回のComScoreの調査結果が、Googleの決算報告と何らかの関係があるのかは、実際に発表されるまで不明である。だが、2008年初めに発表された、同じような期待外れのニュースが、Googleの株価の大幅な下落につながった。実際、Googleの株価は、2007年11月に747.24ドルを記録して以来、約40%下落している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」