オリコンが書籍の週間ランキングを提供開始--全国の推定売上部数に基づいたデータを公開

 オリコンは4月3日、全国の推定売上部数に基づいた書籍の週間ランキング「オリコン“本”ランキング」の発表を開始した。

 毎週木曜日解禁で、新聞社やテレビ局、雑誌社、通信社をはじめマスコミ各社に提供するほか、同社グループのエンタテインメントサイト「ORICON STYLE」や週刊エンタテインメントビジネス誌「ORIGINAL CONFIDENCE」などのメディアに掲載する。

 今回提供を開始したオリコン“本”ランキングは、全国の書店、大手書店チェーン、大手ウェブ通販サイトなど、全体の約30%のシェアを占める1554店の週間売上数データをもとに算出した推定売上部数に基づく書籍ランキング。発表ランキング項目は、「BOOK」「コミック」「文庫」「新書」「ビジネス書」の5項目となっている。

 「音楽(CD・DVD)ランキング」同様、ランキングには前週順位や、注目作品をわかりやすく表示し、詳細な解説を付加したプレスリリースも毎週定期配信するとしている。

 今回発表されたランキングを見ると、BOOK部門では、1位のVジャンプ編集部による「モンスターハンターポータブル2nd G PSP版グレードアップブック」をはじめ、攻略本などのゲーム関連書籍が続々と上位に登場した。春休みに向けてゲームソフトが発売され、そのタイミングに合わせて発刊された攻略本が多いとみられる。

 また、文芸作品では、今年1月に発刊された小川糸の「食堂かたつむり」が20位にランクインする堅調な動きを示している。

 文庫部門では、金城武主演の映画化作品が公開されている伊坂幸太郎の「死神の精度」が1位となった。3位の「チーム・バチスタの栄光 上」、5位「同 下」も公開中の映画の原作。

 一方、2003年に文庫化された作品ながら、店頭などでのプッシュを受け、今年に入って好セールスを続ける矢口敦子の長編ミステリー「償い」が文庫部門2位になった。

 コミック部門では、「別冊マーガレット」に連載中の「君に届け(6)」が1位に登場。また、松山ケンイチ主演で映画化が決定した人気ギャグコミック「デトロイト・メタル・シティ(5)」が6位とTOP10入りした。

 オリコンでは、全国の推定売上部数に基づく実売ベースの書籍ランキングを提供することにより、全国規模で何がどれだけ売れているのか(ヒットしているのか)を正確に伝え、ヒットの増幅に貢献するとしている。

 また、同ランキングがデータベースとして今後蓄積されることにより、新たなヒット作の誕生の際に、その作品がもつ記録性をニュースとして付加し、更なるヒット増幅に貢献できるとしている。

 今後は、現時点で上位50位までとなっている「BOOK」「コミック」「文庫」の発表順位を100位までに拡大するほか、ランキング項目に「文芸書」「ノンフィクション」などを追加する。また、ビジネスユースのオンラインデータ情報サービスを開始するとしている。

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