「gooリサーチ」を共同で提供するNTTレゾナントと三菱総合研究所は10月23日、小学生向けポータルサイト「キッズgoo」上において、小学生の子どもを持つ保護者を対象に実施した「小学生のインターネット利用に関する調査」の結果を公表した。同調査は、2002年7月〜8月に第1回調査が実施され、今回で5回目となる。
調査によれば、自宅でインターネットを利用する子どもがいる家庭では、ブロードバンド回線(光回線、ADSL、CATV)を利用しているとの回答が前回調査より2.8ポイント増え、94.5%となった。そのうち光回線の利用は38.8%で、前々回調査から前回調査の増加ほど顕著な伸びではないものの、家庭でのインターネット利用環境は確実に高速化してきていることが明らかになった。
インターネットを利用し始めた年齢は、前回調査結果と同様に就学前の3歳〜5歳が26.9%と最も多く、0歳〜2歳の6.1%と合わせると、就学前にインターネットデビューする子どもは3割以上に上ることが分かった。2番目に多かったのは小学1年生の14.5%で、小学1年生の時点で約5割が既にインターネットを経験済みとなっている。
自宅でのインターネット利用時間は、週1時間以上の利用が49.1%と約5割に上った。また、インターネットを利用する目的は、1位が「ゲーム」 55.4%、2位「勉強のための検索(調べ物)」49.9%、3位「娯楽・趣味に関する検索(調べ物)」49.5%となり、上位3位は前回調査結果と同様の順位となった。また、「Eメール」14.5%、「自分のホームページやブログにて情報発信」5.6%、「掲示板やソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などのコミュニティー利用」3.4%、「チャット」5.3%とコミュニケーション目的の利用もある程度の割合で存在する。
インターネットでメールやチャット、SNSなどのコミュニティーを利用すると回答した子どもに対し、コミュニケーションの相手について聞いたところ、「実際に知っている同年代の友だち」が83.4%と最も多かったが、「インターネットで知り合った同年代の友だち」(25.5%)が「家族や親戚」(24.3%)を抜いて第2位という結果になった。さらに、インターネットで知り合った大人とコミュニケーションをとったことのある子どもも5.3%いることが分かり、トラブルや事件のきっかけになりやすいとされているシチュエーションが実際に存在することが明らかとなった。
インターネットを利用する際に何らかのルールを設けている家庭は62.2%だった。具体的なルールとしては、「接続時間」が 31.4%と最も多く、次いで「利用するサービスや閲覧するホームページ」27.1%、「インターネットを利用する時間帯」19.8%と続いた。
フィルタリング機能(サービス)を「使っている」「知っているけど使っていない」を合わせると75.5%の人が認知はしているものの、実際の利用は16.7%にとどまった。使っていない理由は「不適切なページにアクセスしないと思っているので必要ない」が47.3%と約5割を占め、親が子どもに対し信頼を置いている、もしくは親の危機意識がやや低いともいえる結果となった。
インターネットや情報モラル教育は誰が教育するのが適当かという質問については、「おもに家庭で親が教える」が適当と答えた人が73.3%で第1位となった。第2位は「使いながら独学で自然に身につけばいい」15.7%で、「おもに学校で教師が教える」の13.5%を上回る結果となった。
一方で、実際にパソコンやインターネットの使い方の教育について「親が実施している」との回答は51.8%と、前回の43.1%を大きく上回る結果となった。また、親が教育をする際に参考にしているものは、「親の経験や知識の範囲内」が前回の58.9%を大きく上回り、72.8%になった。
調査は、8月24日から9月10日にかけて、キッズgoo上での公開型インターネットアンケートにより実施された。有効回答数は2000名。
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