Mozilla Foundationは、成功をおさめたデスクトップブラウザ「Firefox」の携帯端末バージョンの開発に長期にわたって取り組んでいる。2008年4月には、Firefoxを携帯電話やほかのハンドヘルドデバイスで使えるように新たな活動を開始し、そのプロジェクト名が「Fennec」であることを明かした。
その取り組みの成果として、「Maemo」モバイルLinux搭載のNokia製タブレット型端末「N800」シリーズ上で、アルファ版が利用できるようになっている。しかし、この近く登場する予定のブラウザは、ほかのプラットフォームで使用できることも目指している。
ZDNet UKは、バルセロナで開催されたMobile World Congressで、MozillaのモバイルビジネスのトップであるJay Sullivan氏に取材し、モバイル版Firefoxウェブブラウザの進展と針路について話を聞いた。
Sullivan氏:これまでNokiaのMaemoタブレットに向けて2つのアルファ版をリリースしました。同端末にまもなくベータ版をリリースする予定です。先々週には最初のマイルストーンを発表しました。コードをすべて1カ所にまとめたのは初めてのことです。また、2カ月前には「Symbian Series 60」へのポートを始動しました。うまくいけば、2009年内にベータ版を公開する予定です。
Sullivan氏:Fennecはプロジェクトコード名です。エンドユーザー製品名はFirefox Mobileではなく、「Firefox」となるでしょう。このブラウザの目的は、携帯端末で最大限のウェブエクスペリエンスを実現することです。「削減」をほのめかすいかなるものも避けるつもりです。
Sullivan氏:Firefoxを構成する主な要素に注目すると、重要な特質がいくつかあります。「awesome bar」(検索バーとしても動作するURLバー)といった機能があります。またFirefoxは、モバイルブラウザとして初めて、アドオンに対応する予定です。アドオンはそのエクスペリエンスの大部分を占めることになるでしょう。もちろん、セキュリティについてもそうです。
別の構成要素は、ウェブ開発者のサポートです。HTMLやJavaScript、CSSを使用したいと考えるでしょうが、カメラ、加速度計、ロケーションなどにもアクセスできるでしょう。
Sullivan氏:シンプルで快適なブラウザを利用したいのなら、それで構いませんが、アドオンも利用できるということです。
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