James Powderly氏がニューヨークから北京に向かったのは、2008年北京オリンピックで卓球を観戦するためではなかった。アーティストである同氏は、「鳥の巣」スタジアムで、チベットを支持する広告用掲示板大のメッセージをレーザー光線で表示することを計画していた。しかし、中国警察に6日間拘留され、取り調べを受けた。Powderly氏はその状況を拷問に例えている。犯罪容疑で起訴されることなく、他の米国人抗議者とともに実刑判決を受けたが、米国からの圧力を受けて、早期に釈放された。
Graffiti Research Labの共同設立者で、エンジニアの経験を持つPowderly氏は、単語やアイコンを公共の建物の壁に映し出す「L.A.S.E.R. Tag」、面にくっつけてメッセージを光で書き出す「LED Throwies」のようなオープンソースのデジタルグラフィティ技術の開発を支援している。
Powderly氏はもともと、同氏いわく、政治論争を恐れた主催者から追い出されるまで、中国美術館の展覧会に招待されていたが、Students for a Free Tibet(SFT)と一緒に活動することになった。
Powderly氏は、携帯電話、緑色レーザー、レーザープリンタ、ノートPC、カメラ、三脚を含むハイテク機器から、中国当局に目を付けられたのかもしれないと述べている。また、「Twitter」が中国で停止すれば、同氏とその協力者が非難されたかもしれないと推測している。
Powderly:わたしが8月15日に中国入りしたとき、携帯電話がすでに乗っ取られていたのかもしれません。以前、中国国内の反対派に使われていた可能性もありますが、真相は不明です。中国当局は教えてくれませんでした。
わたしはジェームズ・ボンドよりもストレンジラブ博士に近いと言って間違いありません。わたしは北京では目立つ存在です。ほかの人たちよりも1フィート(約30cm)近く背が高く、フェドーラ帽、迷彩服、ノースリーブのベストを着ているので。
中国の秘密警察は失敗ばかりしてきたかもしれませんが、資金力があり、敵の数を上回っています。秘密警察の人間は大勢おり、市民の協力を得て活動しています。つまり、タクシーの運転手から道を行き交う人たち、秘密捜査員、制服警官、兵士まで、北京市内の30万の人々が常に注意を向け、報告を行っています。
一体何に感づかれたのか、18日の午後には、女性に尾行されていました。わたしは女性に気づきましたが、わたしがいるのは人口2000万の都市です。彼らがわたしを追っているわけがない、わたしは何もしていないのだから。わたしはそのとき、まさにスーパーマーケットのWal-Martで買い物をしていましたから、わたしは自分の目を疑いました。
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