Marten Mickos氏は2001年にMySQLの最高経営責任者(CEO)に就任した。Mickos氏は2008年1月にMySQLがSun Microsystemsに売却されたときに陣頭指揮を執った。そして買収後はSunでデータベース部門のシニアバイスプレジデントを務めている。筆者は米国時間4月15日からカリフォルニア州サンタクララで開催されている「MySQL User Conference & Expo」で基調講演を終えたMickos氏にインタビューする機会を得た。
Mickos:SunはJavaやSolarisのオープンソース化で多くのことに着手してきたと思います。今こそそうしたモデルをさらに微調整し、じっくり取り組むべき時です。何か新しいことを手がけるときには、実験をして正しい道筋を探す必要があります。もうすぐその効果が現れてくるでしょう。「OpenSolaris」と「GlassFish」のダウンロード数は増えていますし、これは良い兆候です。
Mickos:そうでもないでしょう。買収に関する討議を始めたときの合意内容は、MySQLをそのままの状態で買収するというものでした。われわれにはコミュニティーと協力して進めているプロジェクトがいくつかあり、コミュニティーを改善するべく常に努力しています。社内の会議でも実際に、われわれはそれほどコミュニティーのことを十分に理解していないということや、それをどのようにして改善していったら良いかという話をしています。新しいサウンディングボード(ご意見番)を置いた以外は何も変わっていません。
Mickos:もちろんです。5.0を(2005年10月に)リリースしたときには、われわれにとってメジャーリリースでした。われわれはそれをGA(正式出荷)版として発表しましたが、まだGA版としての準備が整っていないのでそのように発表するのは控えてほしいと考えていた技術者たちから文句を言われました。わたしはそれでもかまわず前に進めましたが、われわれはいくつもバグを発見し、さらに多くの点を修正しなければなりませんでした。今はまだそこから回復する途上にあると思います。だから今日は(バグ修正に)取り組んでいる人たちの労をねぎらいたいと思ったのです。彼らは脇目もふらずに作業に取り組まなければならないのですから。
Mickos:サイクルは短縮されるだろうと思っています。エンジニアリング組織を大幅に改善し、サイクル短縮に向けて努力を続けています。われわれのソフトウェアをアルファ版のうちに採用してくれる顧客もいますし、GA版になってから導入する顧客もいます。また、新バージョンがリリースされてから1年以上も導入に踏み切らない顧客もいます。企業によってそれぞれ流儀は異なります。
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