ニューヨーク発--2006年の年末商戦は必ずしもMicrosoftの期待通りには進んでいない。
登場が待ち望まれていたMicrosoft初の携帯音楽プレーヤー「Zune」は、批評家の間で評価が分かれており、消費者の反応もにぶい。11月30日にはようやく「Windows Vista」が登場したが、企業向けバージョンのみだ。「Windows XP」の後継として、5年以上をかけて開発してきたWindows Vistaを、Microsoftは肝心かなめの年末商戦に消費者の手に届けることができなかった。同社の第2のドル箱商品である「Office 2007」も同様だ。
それでも、Microsoftの最高経営責任者(CEO)Steve Ballmer氏は不安はないと言う。会長のBill Gates氏と同様に、Ballmer氏もZuneはいずれ、Apple Computerの「iPod」に迫る存在になると見ている。Microsoftは11月30日にWindows VistaとOffice 2007を企業ユーザー向けにリリースした。これは大企業の内部で厳しい実地テストが始まることを意味する。消費者がWindows VistaとOffice 2007を手にするのは2007年の1月30日になる。
大々的に報じられることはなかったが、Microsoftは11月30日にExchange Serverの新バージョン、セキュリティソフトウェア、データマイニングツールなど、30を超えるエンタープライズソフトウェア製品も発売した。これらの製品が同社の収益に与える影響はVistaやOfficeと同じくらい大きい。これらの製品やその他の製品により、WindowsはVoIP、ビジネスインスタントメッセージング、ビデオといった技術をより効果的に扱うことができるようになるだろう。
先頃、Ballmer氏はCNET News.comのインタビューに応じ、Vista後の世界、iPodとの戦い、モバイルデバイスの重要性の増大などについて語った。本記事はそのインタビューの後編となる。
この2つはまったく別のものです。現在、われわれは事業部門やIT部門の担当者を対象に200から350、400ほどのセミナーを開催し、世界各地で宣伝を行っています。企業顧客に商品をアピールする方法としては、セミナーはかなり効果的です。現在はこういったことをしています。
一方、「Office」ではいくつかの新機能をインターネット上で試す--試してから買うことができるようにするつもりです。広告キャンペーンも展開します。VistaとOfficeの両方です。実際に製品を使ってみることができるようになれば、この期間にはたくさんのことが起きるでしょう。
あります。もしかしたら、消費者向けバージョンの発売に合わせて、新しい展開を発表することになるかもしれません。
WindowsとWindows Liveです。これらのものは商業的な意味ではつながっていなくても、ブランドと経験はつながっているはずです。Windows Liveの(開発・リリース)サイクルはそれにふさわしいものとなり、コアのハードウェアを動かしているもの--つまり、Windowsの(開発・リリース)サイクルはそれにふさわしいものとなるでしょう。
Windowsや一部のユーザーインターフェースは、もっと動的なものにすることができます。しかし、ハードウェアの動作、メモリの管理、プログラムの実行などを担っている、確固とした部分に関してはどうでしょうか。ユーザーがそのようなものを少しずつ入手したい、頻繁に更新したいと考えているかどうかは私には分かりません。
この領域では、頻繁なリリースは求められていないと言うこともできます。エンドユーザー向けの機能や開発者向けの選択肢に関しては、もっと活発な活動が求められるかもしれません。たとえば、「Visual Studio」のランタイムやWindows Liveの領域では、絶えず新しいファイルがリリースされるようになるでしょう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」