プラットフォームは以前までクライアントだけでしたが、その次にクライアント&サーバとなり、さらにはサービスの領域も加わっています。マイクロソフトはこのあらゆる部分で強みを持っている限られた企業で、その網羅性に優位点があります。YahooとGoogleは各分野で競合することはありますが、バックオフィスからリビングルーム、データセンタからメディアセンタなどインフラ提供から消費者関連サービスまですべてをカバーし、そのすべてを包括して入り口から出口までプラットフォーム上でサービス提供することはできません。
反体制的、反権力的な思考は日本だけでなく世界中の消費者が持っています。これまで、消費者は与えられるものを黙って受け入れてきたわけですが、そういう(反権力的な)消費者は自らが生産者や参加者になろうとしています。これに対するマイクロソフトの大きな戦略は、そうした個人にも広い意味で参加者になってもらうということです。
これまでのマイクロソフトの歴史を振り返ると、大きな制度や大企業をある程度犠牲にしてでも、個人に権限を付与してきたということがあります。これはコンピューティング、コミュニケーション、ソーシャルネットワーキングということでの民主化かもしれませんが、そういう意味では、個人に力を与え、技術を民主化することはマイクロソフトに内在していることだと思っています。我々が提供するツールもボトムアップなアプローチのものなので、そういう(反権力思考の強い消費者を味方につけなければならない)環境にもうまく対応していけると思っています。
Vistaへのアップグレードの理由に関しては、使用される方々や企業によってさまざまだと思います。ただ、そのほとんどは新しいマシンの買い換え時が大半となるでしょう。それ以外にも例えば、企業であれば非常に強力なセキュリティ面やリッチなコンテンツ制作面を、消費者であればメディアセンターのようなサービスを魅力に感じて、切り替えを行うということがあると思います。Vistaは使う人たちそれぞれに大きな魅力が備わっています。
これからの2年間、ワールドワイドで数億本のビスタが出荷されると思うし、そのほとんどは新しいマシン向けに搭載されることになるでしょう。しかし、Vistaへ切り替えを大きな視点で見ると、これから3〜5年のスパンで見ていくことが重要になるでしょう。その間には5億本という出荷が考えられ、そうであれば大きなインパクトになると思っています。
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