マイクロソフトが国内で初めて、クリエーター向けのイベント「REMIX」を10月26日、開催した。Web 2.0の流れを受け、次期OSの「Windows Vista」では人間の直感に訴えかける機能とサービスを多数盛り込んでいるためだ。同社は今後、クリエーターはもちろん、さまざまな立場の人たちやサービス提供企業との共生が重要な企業戦略の1つと捉えている。
その受け皿となるプラットフォームの戦略について、同社はどのように考えているのか。REMIX開催に際して来日した同社プラットフォーム戦略担当ゼネラルマネージャーであるCharles Fitzgerald氏に聞いた。
これからウェブを開発、制作、またはデザインしていく上で、次世代のウェブ世界にどういうものがあるのかということを中心にお話するイベントとして開催しました。非常に多くのエネルギーとパワー、革新性が盛り込まれている内容になりました。各方面からご関心いただき、基調講演においては満席だったと聞いています。
ウェブ上で新しいユーザー体験を提供することが可能になりつつあり、また、それを実現することが重要になってきています。まず、特に消費者向けのサービスでその需要が生じています。それは狭い範囲ではなく、幅広い範囲で起きています。また、“洪水状態”になっている情報をどう整理し、どう伝えていくのかというところに着眼点が当たっており、それを可視化するという意味においても、デザイナーやクリエーターの存在を意識したツールが必要であると考えたわけです。
現状を見ると、デザイナーとデベロッパーとの間で密接な関係が構築できておらず、デザイナーの方々が描くビジョンがうまく表現しきれていないように思えます。ですから、デザイナーが考えたビジョンやデザインを的確にデベロッパーに伝え、実現するためのコーディネーションをする技術が、非常に重要だと考えています。
確かに、アドビがデザイナーたちと密接な関係を持っていることは認めますが、この市場は変革を遂げつつあります。例えば、デベロッパーとデザイナーの間には縦割りの壁があり、それが横のつながりを構築するのを妨げています。作られる内容に関しても、アニメ、ビデオ、3Dなどそれぞれの内容を担当する部隊が孤立している。これらをいかにして統合するかというところに、ビジネスチャンスがあるはずです。
私たちの戦略としては、昔から同じ理念としてある“テクノロジの普遍化”です。テクノロジは誰もが民主的に使えるようになるべきですし、それは質の高いツールにおいても同じだと考えています。
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