山本 設計にあたって、30mm台の薄さとともに、デザイン性の高さも大前提にしました。弊社のWoooシリーズは「クール・インパクト×リアル・クオリティ」を指標に当初からデザイン性に力を注いできました。
2002年の「Wooo 3000シリーズ」で既に黒光沢ボディを実現し、クリア素材や薄型ベゼル(枠)などのデザインもいち早く採用しています。Wooo UTシリーズでは、そうした従来機のさらに先を行く高度なデザイン性を追求しました。今までのAV機器を超えた優美な個性を表現したい、ということで「フレグランス」をデザインキーワードに“高級香水のボトル”をイメージしてデザインを行いました。また壁から離して部屋の中にも置けるように「360°beauty」をキーワードに背面まで美しいデザインで統一しています。
山本 そう評価いただけるとうれしいです。香水ボトルのクリスタル感を出すために、クリア素材を使って、ベゼルの端に半透明のクリスタルカットを施し、エッジを絞り込むことで、より一層のスリム感を演出しています。と同時に、ボトルに入っている香水の滑らかさを表すために、クリア素材の内側を曲面的にくり抜いて内側から塗装を施すことで、深みのある奥行き感も表現しています。
デザインから見ると、この外側のスクエアさと内側の柔らかさが大きな特徴といえます。質感の確認はコンピューターグラフィックスでは難しく、実際に試作してみないと分かりません。このためデザインの試作検証に多くの時間をかけました。また、Woooステーションのデザインもクリスタルカットでコンパクトに仕上げ、リモコンにもスリムに見える工夫を施しました。ここまで繊細にデザインにこだわったテレビは初めてで、トレンドである黒光沢ボディのさらに先を行く上質感を表現できたと思っています。
山本 ボディカラーはブラック、ホワイトのほか、限定生産としてレッドとブルーの4色を用意しました。ベゼルなどに使用しているクリア素材の色と内面塗装の組み合わせで、カラーやテクスチャーのバリエーションが無限に作れます。Wooo UTシリーズの発表会でカラーバリエーションの参考展示を行ったように、今後はこうした展開も検討したいと考えています。
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