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おとなになったネット世代:上司とのギャップの解決策を探る

2007/08/01 08:00
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 「ネット世代」と呼ばれる若くて技術に優れた世代が近年職場に現れ始めている。カリフォルニア州立大学ドミンガスヒルズ校の心理学教授であるLarry D. Rosen氏は、このグループを研究している。Rosen氏は20年間にわたって人々に対する技術の影響について研究しているが、その中でも彼は親と子に技術が及ぼす影響を特に専門分野としてきた。彼は現在「Me, MySpace and I」という題名の本を書いている。彼は同書で世代間の違いと類似点をまとめ、どうすれば協働できるのかを解明している。

 この本では、彼が「ネット世代」あるいは「ポストX世代」と呼ぶ世代を「1980年代および90年代に生まれ、ベビーブーマーに育てられた子どもと若者」と定義している。Rosen氏によれば、世代には非常に多くのレベルで違いがあり、違いはコミュニケーションの方法や仕事の仕方にも及んでいる。

 CNET News.comのインタビューの中で、Rosen氏はネット世代について分析した。

―新しい本を出版されるそうですね。詳しく説明してもらえますか。

 この本では、MySpaceやその他のソーシャルネットワークのプラスの影響と、そのよい面を両親がどうやって活用していけるかを考えています。主として日常的にネット世代に接しなくてはならない人たちに向けて書かれています。こうした人々には、両親、学校の先生、それから職場に入ってきつつあるネット世代に対応している上司などが含まれます。また、これらの子どもたちについて、彼らが何者なのか、何をするのかということに関する研究成果が多く含まれており、専門家向けの書籍にもなっています。わたしの主張は、子どもたちのために技術を最大限に生かして、彼らがその成果を活用し、情緒的にも健全に育つのを支援する方法を見つけなくてはならないというものです。彼らにはそれが可能です。ゴールは、彼らをコンピュータから引き離してプラグを抜くことではなく、彼らが技術を使い、マルチタスクで行動をしながら、よき人間として育つのを助ける方法を見つけることです。

―この本では、一般に「Y世代」と呼ばれている世代に焦点を当てています。あなたはネット世代、あるいはMySpace世代について話しています。この世代をどう定義しているのですか。

 この80年代と90年代に生まれた、新しい世代の子どもたちにはいろいろな呼び名があります。わたしは「ネット世代(Net generation)」と呼びます。他に、マルチタスクやメディアのMを取って、「M世代(Generation M)」と呼ぶ人もいます。この世代を「Y世代(Generation Y)」と呼ぶ人もいますが、わたしはあまり理解できません……。わたしが読んだところでは、これはこの世代が頻繁に「なぜ?」と質問するからだということです(訳注:WhyはYと発音が同じ)。他に、ADHD世代という呼び方もあります。これは、この子どもたちがADHD(注意欠陥過活動性障害)の兆候を示すからだということですが、これは本当ではありません。わたしが「ネット世代」という言い方を好むのは、この世代がインターネットやテキストメッセージング、携帯電話、ビデオゲームなどの完結された技術のある世界以外を知らない子どもたちであり、ティーンであり、若者だからです。

 これらの子どもたちの50%以上がMySpaceを使っていることを考え、MySpace世代を下位分類として考えています。「全技術世代」と呼んでもいいかもしれませんね。

―では、その全技術世代を、どんなふうに定義されていますか。

 最初から技術にどっぷり浸かりながら育てられた子ども、ティーン、若者の世代です。彼らの多くは、インターネットのない世界を知りません。彼らは技術への依存、技術の活用、それから特にマルチタスクへの技術的な依存で定義されます。彼らはまた、世界との関係を作るのにさまざまなメディアを使うことでも定義されます。ビジネスの世界においても同じ特徴を示しています。このコミュニケーション技術は、それまでの世代が慣れているものとは異なるものです。

 彼らは、技術を使っているわけではありません。ただ技術がそこにあるのです。それが、彼らの生活の中心です。ここが違いなのです。ベビーブーマーやX世代でさえ「インターネットを使う」とか「携帯電話をよく使っている」とかいう言い方をします。X世代が技術の使い方を学んだのに対し、ネット世代は技術に染まって育てられています。彼らは技術を使っているわけではなく、単に技術があるのです。

―研究の結果、どんなことがわかったのですか。

 多くの研究は、性犯罪やネットいじめ、インターネット上のポルノなど……インターネットの悪い面に焦点を当てがちで、プラスの影響にはほとんど触れていません。しかし、わたしは、アイデンティティや個性の構築などの、多くのプラスの側面があると固く信じていますが、こうした側面が無視されてしまっているのではないでしょうか。子どもたちは、現実世界で知っている人たちと、オンラインで強い友情を作り上げますし、一度も会ったことのない人とも友達になります。子どもはインターネットと電脳空間の世界を使って、わたしが十代の不安と呼ぶものに取り組んでいます。これは、「わたしとは何者なのか」「わたしはこの世界でどういう役割を持つのか」というような問題の探求です。

―彼らはその経験を「現実世界」に持ち込み、使っているわけですか。

 面白いのは、これらの子どもたちがより埋没する―小学校から中学校、高校、大学、そして仕事の世界へと移っていくにしたがって、彼らは彼らのスタイルを世界に持ち込んでいるように見えるということです。非常に興味深いことに、これはネット世代の子どもと、一般にベビーブーマーである彼らの上司との間に一定の摩擦を引き起こしており、これはコミュニケーションのスタイルや世界観と関係があるということです。

 われわれが研究で明らかにしたことのひとつに、これらの子どもたちは一度に1つのことだけをするユニタスクには全く馴染まない一方で、ベビーブーマーの世代の人たちは、ユニタスクに非常に馴染んでいるということがあります。実際、ユニタスクこそ仕事の会議のすべてです。集まって、話して、仕事上の問題について議論をします。もし仕事の会議にネット世代の子どもを連れてきたら、彼らはおそらくラップトップかBlackBerryか携帯電話を引っ張り出して、マルチタスクを始めるでしょう。そして、ベビーブーマーの上司が彼らが注意を払っていないとこぼしたら、彼らは信じられないという顔で上司を見るでしょう。なぜなら、彼らはもちろん注意を払っているからです。彼らはマルチタスクを行い、どちらの世界も活用する方法を知っているのです。

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