いま大きな話題となっている、アップルのタブレット型端末「iPad」。ウェブの閲覧や動画再生、読書などを手軽に楽しめるデバイスとして個人ユーザの人気を集める一方、会議資料などの書類データを閲覧するための端末として、ノートPCに替えて社内会議に導入する会社も出現するなど、職場の情報共有にも革命と言える動きをもたらし始めている。
iPadはデータを本体内に保存することもできるが、無線LANもしくは3G回線を使ってデータをクラウド上に保管し、その都度アクセスするというのも賢い使い方だ。著名なクラウドサービスである「Evernote」や「Dropbox」、「SugarSync」などに書類データを保存しておき、iPad用のアプリを経由して接続することで、ローカルディスクの容量を気にせず、常にPCと同期した最新のデータを利用できるというわけだ。
もっとも、我々の身の回りの書類のほとんどは、会社であれ家庭であれ、紙に印刷された状態で保存・配布されているのが現状だ。いくらクラウドサービスが便利であっても、紙文書のままではクラウドサービスに保存することはままならず、iPadで表示することは不可能だ。
こうした紙文書を手軽にデータ化してくれるのが「ドキュメントスキャナ」と呼ばれる製品である。フラットベッドスキャナと異なり、なかでもPFUの「ScanSnap S1500」は、毎分20枚・40面の高速読み取りや、原稿の重なりを検出する超音波方式マルチフィードセンサーなどの機能に定評があり、ドキュメントスキャナの市場で圧倒的なシェアを誇る存在だ。
「ScanSnap」を使えば、どんな紙文書も手軽にデータ化し、iPadやiPhoneで閲覧できるようになる。具体的な例をみてみよう。
ビジネスシーンでは、会議資料や提案書、アイデアをまとめたラフなどを取り込むことで、会社・自宅・移動中・出張先などで必要な時に参照できるようになる。紙のまま保管していると埋もれてしまって探すのに時間がかかったり、誤って捨ててしまうこともあるが、ScanSnapでデータ化しておけばこうした心配も不要になる。紙文書をなくすことで職場の情報整理・整頓にもつながるだろう。
近頃のホワイトボードには、板書内容をそのまま紙にプリントできる製品がある。ScanSnapがあれば、これらから出力した紙もまとめて取り込み、他のメンバーと手軽に共有できる。たとえ手描きであろうとそのまま取り込んでしまえるので、省力化に大いに貢献する。
このほか、分厚い取扱説明書や仕様書といった類の資料も、デジタルデータにすればまとめて持ち歩くことが可能だ。重い紙の資料をいちいちファイリングする必要はまったくない。数百の製品マニュアルを常時持ち歩くのも不可能ではない。
また、活用シーンはビジネスだけにとどまらない。子どもの作品や学校行事資料などを取り込んでデジタルアルバム化するといった具合に、ScanSnapはホームユースでも大活躍する。データ化してしまえば紙のように経年劣化することもないので、長期保存にぴったり。帰省の際に故郷のおじいちゃんやおばあちゃんに見せるのにも役立つこと間違いなしだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」