今度はゲーム--「DOLBY ATMOS」がもたらす“天から降ってくる音”の効き目

 映画館、ホームシアターに新しいサラウンドを提供してきた「DOLBY ATMOS」が、今度はゲームの世界を変えようとしている。ドルビーラボラトリーズのゲームビジネス担当者が来日し、その現状を話した。

「STAR WARS BATTLEFRONT」。スピーカによるDOLBY ATMOSを楽しめる
「STAR WARS BATTLEFRONT」。スピーカによるDOLBY ATMOSを楽しめる

 DOLBY ATMOSは、ドルビーラボラトリーズが推進するオブジェクトオーディオ。サラウンドスピーカに加えてオーバーヘッドと呼ばれる天井スピーカを使用することが特長で、音が押し寄せてくるような、音に包みこまれるような、新感覚の音響体験ができる。

 2012年に映画館向けの技術を提供し、現在、DOLBY ATMOSを採用している劇場数は世界で約2000。映画タイトルも500本を数える。2014年にはホームシアター向けの技術を採用したAVアンプがオーディオブランド各社から登場。対応モデルは65機種に上る。

 DOLBY ATMOS対応のゲームタイトルは、2015年12月に「STAR WARS BATTLEFRONT」、2016年5月に「OVERWATCH」が米国で登場した。いずれも戦闘もののPCゲームで、特に空中戦での音の立体感が際立つ。いずれも「DOLBY ATMOSの効果を最大限にいかしたゲーム」とドルビーは位置づける。

「OVERWATCH」
「OVERWATCH」。ヘッドホンによる「DOLBY ATMOS FOR HEADPHONE」に対応する
「DOLBY ATMOS FOR HEADPHONE」はオン、オフが可能だ
「DOLBY ATMOS FOR HEADPHONE」はオン、オフが可能だ
ドルビーラボラトリーズのゲームビジネス担当ディレクターであるスペンサー・フックス氏
ドルビーラボラトリーズのゲームビジネス担当ディレクターであるスペンサー・フックス氏

 さらにOVERWATCHは、DOLBY ATMOSの音響体験をヘッドホンで再現する「DOLBY ATMOS FOR HEADPHONE」に対応する。PCにヘッドホンをつなぐだけで体感ができ、デコーダや対応ヘッドホンなどは不要。通常ヘッドホンをつけてゲームをプレイすると、耳元の表面で音が鳴っているような感覚があるが、DOLBY ATMOSを使用にすると、音が距離を持ち、上下左右へと広がる感覚が味わえる。

 ドルビーラボラトリーズのゲームビジネス担当ディレクターであるスペンサー・フックス氏は「DOLBY ATMOSは、テクノロジの進化のおかげで、多くのスピーカを必要とする劇場やホームシアターだけではなく、ヘッドホンでもその体験ができるようになった。今後は対応ゲームの数を増やして、DOLBY ATMOSの価値を提案していきたい」とゲームビジネスについてもさらなる普及を狙う。

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