チタンコーティングのモバイルPC──レノボ「ThinkPad Z60t」

IBM
内容:レノボジャパン株式会社から発売された「ThinkPad Z」シリーズは、ThinkPadでは初となるワイド液晶を搭載したモバイルノートPCだ。

レノボより新シリーズとなるThinkPadが堂々の登場!

  • チタンコーティングが施されたトップカバー

 チタンコーティングを施したトップカバーやWindowsキーの採用など、従来のThinkPadと比べてデザイン面で大幅な変更が施されている。

もちろん、見た目が変更されただけではなく内部も数多くの改良が加えられ、IBM時代から継承する、堅牢性と信頼性を兼ね備えたモバイルノートPCへと仕上がっている。

 ThinkPad Zシリーズは現行のモデルとは異なる、新コンセプトのThinkPadだ。幅広い用途に活用できる「Thinkpad Z60m」とフル機能を備えたモバイル向け「ThinkPad Z60t」の2種類のラインナップが発売となった。

 今回は、レノボが満を持して発売した「ThinkPad Z60t」の最上位モデル「2512-47J」の機能を紹介していこう。

 IBMのPC事業がレノボへと譲渡されてからの新シリーズとなるこの「ThinkPad Z60t」では、いままでのThinkPadとは異なる新しい試みがいくつか取り入れられている。トップカバーのチタンコーティングやワイド液晶の採用など、レノボになってからThinkPadは変わってしまったのではないかと不安になってしまう古くからのユーザーもいるかもしれない。

 しかし、実際に「ThinkPad Z60t」を試用してみると、実にThinkPadらしい進化を遂げた新シリーズだということがよくわかる。企業ユーザーからも絶大な信頼を得ているThinkPadのクオリティーはZシリーズでも健在だ。

ThinkPadでは初となる14型ワイド液晶(WXGA)を搭載

  • ThinkPad初のワイド液晶搭載

 ワイド液晶を搭載したノートパソコンはすでに珍しくはないが、ThinkPadではこのZシリーズが初のワイド液晶搭載モデルとなる。

通常、ワイド液晶を搭載したノートPCはDVD鑑賞に適した光沢液晶を採用するなど、ホームユースを意識した製品が多い。

 しかし、「ThinkPad Z」シリーズでは全モデルに指紋センサーやセキュリティチップを搭載しており、オフィスユースを強調している。実際、レノボの発表でも今回のZシリーズはあくまでもビジネスユーザーをターゲットにしたオフィス・モバイルノートPCであると説明している。

 そのため、光沢液晶は採用せず、ノングレア処理の施された一般的な液晶が搭載されているが、液晶のコントラストは高いので、文字はもちろん、画像もはっきりと見やすい印象だ。

 ビジネスユーザーをターゲットとはいえ、拡張ベイにはDVDスーパーマルチドライブを搭載しているので、もちろんDVDも鑑賞できる。DVD再生用のソフトウェア「interVideo WinDVD」が出荷時にインストール済みのため、DVDソフトをドライブにセットすればすぐにDVDの再生が可能だ。

 DVDを視聴するとなると、当然サウンドも気になるところ。ThinkPad Zシリーズでは、キーボードの両脇にスピーカーが搭載されており、サウンドはステレオで再生できる。実際にDVDビデオを再生してみたところ、ノートPCという制約のため、スピーカーのサイズは小さく、低域はどうしても迫力不足を感じたが、ボリュームを上げても音がこもったり割れたりするということはないので、DVDの鑑賞にも不満はないだろう。

擦り傷に強いチタンコーティングトップカバーを採用

  • 液晶を閉じた状態で側面から見ると平行四辺形をしている

 ワイド液晶と同様に、今回のZシリーズで目を引くのがチタンコーティングを施したトップカバーだろう。

 これは、ユーザーからブラック以外のカラーが欲しいとの要望に応えたもので、ThinkPadらしい色を追求した結果、金属色であろうという結論からチタンを採用したとのことだ。

 チタンの金属色は、写真からは一見派手に見えるかもしれないが、実物に触れてみると、シャンパンのような落ち着いた色で高級感があり、最上位モデルを所有しているという満足感も与えてくれるだろう。

 トップカバー全体をチタン製にすると大幅に重量増となってしまうため、トップカバーの元素材はCFRPでできている。その上にアルミ圧延シートを被せ、さらにチタンのスパッタリング加工を施すという三層構造を採用することで、表面が硬く、重量は軽いというトップカバーを実現したとのことだ。

 チタンは硬度の高い金属のため、トップカバーは10円玉で擦っても傷がつかないほどだ。さらに、表面コーティングも施されているため、指で触っても指紋の跡が目立たないのが嬉しい。

 なお、最上位モデル以外は従来通りのブラックのトップカバーを採用しているが、こちらも改良が施されている。従来は一般的なCFRPを使用していたが、Zシリーズでは2層にした炭素繊維の間に比重の軽い発泡材層を入れた、ハイブリッドCFRPを採用している。ノートPCにハイブリッドCFRPを採用したのはThinkPadが初とのことだ。

 今回のZシリーズではトップカバー以外にもデザイン面の変更が行われており、液晶を閉じた状態で側面から見ると平行四辺形をしているのがわかる。このデザインを採用したことで、俯瞰した際に実際より薄く、ワイドに見えるとのことだ。

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