[レビュー]変わらないことを望まれた最新デジカメ--リコー「GR Digital II」 - (page 3)

礒村 浩一 (Isopy)2007年12月18日 00時18分
リコー
内容:リコーから発売された「GR DigitalII」は前機種「GR Digital」が進化した最新型コンパクトデジタルカメラだ。しかしその見た目は驚くほど変化のないものとなっている。だがこの「変わらなさ」こそがリコーが目指したものだと言う。そこでこの「GR DigitalII」を実際に使用し、前機種から引き継いだ「変わらなさ」と最新デジカメである「変わった」ところを検証してみたい。

念願の電子水準器搭載!

  • GRD2を三脚に固定。電子水準器できちんと水平を合わせる。電子水準器は縦位置でも使用可能。その際はモニター内の短辺にインジケーターが表示される。ただし計測されるのはカメラの横軸方向のみ。カメラの前倒れ後ろ倒れは感知しない

 GRD2に搭載された新機能に電子水準器がある。この機能はカメラ内にセンサーを組み込みカメラの傾きを感知、液晶画面にカメラの傾き具合をインジケーターで表示してくれるものだ。カメラを水平にしてインジケーター中央部に指標を合わせるとインジケーターが緑色に点灯する(傾いている状態は赤)。同時に「ピッピッ」という音も鳴って眼と耳でカメラの水平を確認できるようになっている(設定により表示のみ、音のみ、OFFも可能)。リコーがこの機能をGRD2に搭載してきたことは高く評価したい。

 筆者はかねてからこのような水準器機能をカメラに搭載して欲しいと、カメラメーカーの開発陣にことあるごとにお願いをしてきたのだ。写真にとって水平をしっかりと合わせるという行為は基本中の基本であり、その調整は三脚にカメラを据え付けて水準器を使用したとしてもなかなか難しい行為なのである。なぜならば、カメラのどの部分に水準器を当てて計るかによって結果が微妙に異なってくるからだ。

  • マニュアルモード、1s、F2.8、ISO100、WBオート きちんと水平を合わせて撮影したビルの夜景。まずはカメラを水平に合わせることが風景写真の基本

 また、一眼レフなどはファインダーの像を見ながら水平を合わしたとしても、実画像との間にズレがあることも珍しくない。もっともデジタルなのだから撮影後の画像をレタッチソフトで回転して合わせればよいではないかという考えもある。しかしそれでは修正された写真となってしまうのだ。あくまでも撮影時にきちんと水平を合わせるのが基本だ。とくにGRD2のように手持ちでの撮影が主となるカメラの場合は傾いてしまうことも多いので、この電子水準器を多いに活用してもらいたいところだ。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]