次に手にする一台--ペンタックスK10D - (page 4)

ペンタックス
内容:ペンタックスから「K」シリーズ二機種目となる「K10D」が発売された。有効画素数1020万画素、手ブレ補正機構を内蔵する機体だ。さきに発売された「K100D」の兄貴分に位置する「K10D」だが、たんなる高画素モデルというだけではない。それは永きにわたり多くのカメラを世に出して来た老舗カメラメーカーの「本気」の一台と言えるだろう。

フォトレポート

 さまざまな状況で撮影してみた画像を紹介する。これらから「K10D」の画質や特徴を読み取り参考にしていただけると嬉しい。

  • DA 50-200mmF4-5.6ED ハイパープログラム(絞り優先)F5.6、1/400s、ISO100、WBオート、ナチュラル仕上げ ペンギンの肌の質感やトーンも良いのだが、やはりレンズの描写力が追いついていないようだ。残念

  • DA 50-200mmF4-5.6ED シャッター速度優先+0.3EV、F11、1/125s、ISO100、WB太陽光、ナチュラル仕上げ 200mm端で撮影。快晴の青空の色合いもコントラストも程よい。若干解像感が欠けるのはレンズ性能か

  • DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] ハイパープログラム(絞り優先)+0.7EV、F8.0、1/180s、ISO100、WBオート、ナチュラル仕上げ 魚眼レンズとしては珍しいズームレンズ。対角180度の10mm端で撮影。メタルの質感も上々

  • DA 18-55mmF3.5-5.6AL ハイパープログラム+1.3EV、F7.1、1/125s、ISO100、WB太陽光、ナチュラル仕上げ シャドー側の建物に合わせて露出補正を掛けているが、葉っぱのハイライトがいまだ飛びきってはいない。元画像自体が豊かな諧調を持っているということになる

  • DA 50-200mmF4-5.6ED マニュアル露光、F5.6、1/160s、ISO100、WB太陽光、ナチュラル仕上げ やはり葉の階調も豊かでシャドーからハイライトまで余裕を感じる。22ビット最大420万階調処理の成果か

  • DA 18-55mmF3.5-5.6AL 絞り優先+1.0EV、F8.0、1/60s、ISO400、WBオート、ナチュラル仕上げ 曇り空の柔らかい光という条件もあるが、やはり肌の諧調は申し分なくきれいだ。肌や髪の毛の質感も良い。若干アンダー部に色ノイズが乗る傾向があるが実情問題ない範囲だろう

  • DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] 絞り優先+0.3EV、F8.0、1/5s、ISO100、WBオート、ナチュラル仕上げ 外光と室内灯のミックスした空間撮影。このようなシチュエーションは実際の撮影でも多く出会う。ミックス光でホワイトバランスが若干崩れているが補正できる範囲だろう。手持ち&つま先立ちの不安定な姿勢での撮影だったが、手ぶれ補正のおかげでブレずにすんでいる

  • DA12-24mmF4 ED AL[IF] シャッター速度&絞り優先+0.3EV、F4.0、1/100s、ISO1600、WBオート、ナチュラル仕上げ 暗い店内でのスナップ。人物ブレを嫌い速めのシャッター速度を選択。シャッター速度&絞り優先AEでの高感度撮影となったが、雰囲気のある写真となった良い例だろう

  • DA 18-55mmF3.5-5.6AL ハイパープログラム(絞り優先)、F4.5、1/4s、ISO400、WBオート、ナチュラル仕上げ 手持ちでの夜景撮影。スローシャッターだが手ブレ補正がうまく効いている。暗部のノイズもさほど目立たない

  • DA 18-55mmF3.5-5.6AL マニュアル露光、多重露光2回、F8.0、1.5s、ISO100、WBオート、ナチュラル仕上げ K10Dはデジタルカメラとしては珍しい多重露光が可能。1コマに最大9回撮影可能

 総じてとても豊かな諧調を持つ画像だ。特に肌のトーン表現には優れているようだ。しかしレンズ性能がそれを活かしきれていないところがある。特にK10Dとセット販売されている「DA 18-55mmF3.5-5.6AL」ではK10Dの画質を発揮しきれていないようだ。高性能かつ防塵防滴に対応したレンズの発売が望まれる。

isopyの物欲度 ☆☆☆☆☆

礒村 浩一 (Isopy)

 1967年福岡県生まれ、千葉県君津市育ち。小学生のときに自分専用のカメラを手にしてから写真の世界に魅せられる。東京写真専門学校(現、東京ビジュアルアーツ)卒業後、広告写真プロダクションにて撮影の基礎を学ぶ。現在はフリーカメラマンとして人物、商品、雑誌、舞台撮影など活動範囲は多岐に渡る。デジカメ専門誌においては撮影と記事を担当。
 ZDNetにおいてもデジカメ新機種のレビューを担当する。さまざまな経験から導かれた撮影心情は、すべての被写体に愛情をもって接すること。どうやら、子どもと動物には好かれるらしい。

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