あいおいニッセイ同和損保とナビタイム、電動キックボード専用ナビの開発へ--2023年目途に

　あいおいニッセイ同和損害保険とナビタイムジャパンは2月21日、近年利用が拡大する電動キックボード向けのソリューション開発に向けた取り組みについて、共同で推進することに合意したと発表した。

　まずは国内初となる電動キックボード専用ナビゲーションシステムの展開に向けて、2023年を目途にプロトタイプを共同で開発するという。

　近年、電動キックボードは、ラストワンマイル問題の解消や交通渋滞の緩和など、地域の交通課題の解決手段として期待されている。また、エコモビリティとしても注目され、新たな交通手段として普及が進んでいる。

　2022年4月には、ヘルメットの着用や運転免許証などの規制緩和を実現する道路交通法の改正案が可決されるなど、法律面や交通ルールの環境整備も進んでおり、今後より一層の利用拡大が見込まれている。

　一方、利用拡大や交通ルールの複雑化に伴い、道路交通法違反や交通事故の増加が懸念されている。本格的な普及に向けては、安全啓発の対策や交通ルールを守る仕組みづくりが不可欠だと考えられている。

　これらの課題を解決するため、「CSV×DX」の理念のもと、両社の知見と技術を掛け合わせ、電動キックボードを安全、安心に利用するためのソリューション開発に向けた取り組みについて合意した。

　具体的には、「事故を起こさせない、違反をさせない」をコンセプトにした、専用ナビゲーションシステムを開発するという。2023年を目途にプロトタイプを開発し、あいおいニッセイ同和損害保険の業務提携先であるBRJとともに、有効性や利用者の利便性の検証を目的とした実証実験を実施する予定。

　なお、開発にあたり、あいおいニッセイ同和損害保険は、テレマティクス自動車保険の提供を通じて蓄積した走行データの解析技術、事故に関するビッグデータや交通事故削減に資する知見やノウハウを提供。ナビタイムジャパンは、マルチモーダルな経路探索の技術を活用した技術提供を行うという。

　両社では、電動キックボードに関する連携にとどまらず今後は、普及拡大が見込まれる次世代モビリティなどの幅広い分野での連携を深め、安全で安心なモビリティ社会／街づくりへの貢献を目指すとしている。