待ち望まれていた「Googleマップ」の新機能が、ついに提供された。Googleの「イマーシブビュー」は、「ストリートビュー」を新たなレベルへと引き上げるものだ。さまざまな時間帯と天候条件において、都市の3D空間を自由に飛び回り、あたかも実際にその場にいるかのように、ランドマークや近隣地域を探索できる。
同社は、2022年の開発者会議「Google I/O」でイマーシブビューを初めて発表した時、同機能は年内に利用可能になる予定だと述べていた。その期限には間に合わなかったが、とうとう米国時間2月8日から3大陸5都市で利用できるようになった。現在、イマーシブビューを使って、ロンドン、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨーク、東京を探索できる。Googleは、数カ月以内にフィレンツェ、ベネチア、アムステルダム、ダブリンなど、さらに多くの都市で利用可能になる予定だと述べている。
イマーシブビューは、改良された言語や検索関連のツールと並んで、AIに対する同社の多大な投資から生まれた、多数の機能の1つだ。同社は、高度なコンピュータービジョンを使用して、ストリートビューと航空画像を融合してから、ニューラルラディアンスフィールド(NeRF)という技術を使用して、それらを豊富な詳細情報を備えた3D表現に変換している。これは、Appleなどの企業による追従を受ける同分野で、Googleが自社のマッピングツールの競争力を維持するための機能の1つだ。
同社はさらに、Googleマップのいくつかの既存機能を新しい都市に拡大している。「ライブビュー検索」は、スマートフォンをかざすと、ATMや飲食店、ランドマークなどに関する情報を実際の風景上に表示して、周囲にあるものを見つけられる機能だ。今後数カ月のうちに、バルセロナ、マドリード、ダブリンなど、欧州の新たな地域で利用可能になるという。また、「インドアライブビュー」も今後数カ月以内に、ベルリンやフランクフルトをはじめとする複数の都市で1000を超える空港、駅、モールに拡大される。
また、「Glanceable Directions」(一目でわかるルート案内)がルート概要とロック画面に追加されることにより、自分が正しい方向に進んでいることを簡単に確認できる。これにより、ナビゲーションモードでなくても、次に曲がる場所まで到達したかや、最新の到着予定時刻が分かるようになる。この機能は今後数カ月以内に「Android」と「iOS」向けにグローバルで公開される予定だ。
Googleマップに追加されたその他の新機能として、「Google built-in」(バンドル化されたGoogleサービスを含む車載インフォテインメントシステム)を搭載する電気自動車(EV)ユーザー向けに設計された特別機能がある。超高速充電ステーションを特定する機能、充電ステーションを検索結果に表示する機能、現在の交通量/充電レベル/エネルギー消費量予測を基に最適な充電スポットを提案する機能が追加される。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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