Appleは、中国以外での生産を増やす意向を一部の委託製造業者に伝えていると報じられている。新型コロナウイルスに伴う同国内のロックダウンを理由の1つとして挙げているという。The Wall Street Journal(WSJ)は米国時間5月21日、匿名情報筋らの話として、インドとベトナムが生産増加拠点の有力候補として挙がっていると報じた。
それによると、Apple製品の90%以上が中国の委託業者によって製造されているが、中国の共産党政権と米国の緊張関係により、同社の中国依存はリスクが高く、また、新型コロナウイルスに伴う中国のロックダウンはサプライチェーンの混乱を招いているという。Reutersは4月、中国の複数の地域におけるロックダウンによって、「iPhone」に数百万台単位の生産不足が生じる可能性があると報じていた。
WSJは2019年、米中貿易摩擦が悪化する中で、Appleが一部製品の生産の最大3分の1を他の国に移すことを検討していると伝えていた。21日の記事では、パンデミックを受けてその計画は頓挫したが、Appleは再びこの問題に着目していると報じている。
しかしWSJによると、中国は確立された製造エコシステム、スキルのある労働者、低いコスト、巨大なデバイス市場により、魅力的な生産拠点であることに変わりはないという。
Appleは次善の生産拠点として、低いコストと巨大な人口を理由にインドを検討していると、WSJは報じている。インドにおけるApple製品の販売は急増しており、iPhoneは既に、インド市場向けに同国で製造されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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