iYell、35億円のシリーズD資金調達を実施--累計調達額は約76億円に

　iYellは2月9日、フィデリティ・インターナショナル、ソフトバンク、三井住友信託銀行（SuMiTRUSTイノベーションファンド）、SREホールディングスら15社を引受先とした第三者割当増資により、合計35億円の資金を調達したと発表した。これまで、約41億円の資金調達を実施しており、今回の調達を含めた累計調達額は、約76億円になる。

iYellは35億円のシリーズD資金調達を実施した

　iYellは、金融機関や住宅事業者、エンドユーザーの住宅ローンの課題を同時に解決する住宅ローンテックベンチャーとして、住宅ローンのマーケットプレイスを軸とした「iYell住宅ローンプラットフォーム」を構築。全国数百行の金融機関、数千社以上の住宅事業者が参画している。

　iYellのメインビジネスである、住宅事業者向けクラウド型住宅ローン業務支援システム「いえーる ダンドリ」は、住宅・不動産会社のアナログかつ煩雑な業務の多さや、ブラックボックス化された住宅ローン審査による住宅販売機会の損失等の課題に対して、業務削減および売上増加を図る、住宅ローン業務支援システムだ。

　今回の調達資金は、テレビCM等のマス広告を活用したマーケティング活動への投資を行い、住宅ローンプラットフォームのマーケットへの浸透を図るほか、住宅購入や住宅関連分野の課題解決へと広げていくために、事業の拡大を狙ったM&Aに充てるとしている。

　さらに、社会課題解決にも着手し、昨今問題となっている住宅ローンの不正を未然に防ぐために、不正の疑いのある情報を検知するシステムや、個人情報漏洩事故を防止するデータ送信クラウドシステムの開発への投資も行う。