スマホだけで完結する“次世代型銀行”「みんなの銀行」スタート--デジタルネイティブに焦点

 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)傘下のみんなの銀行は5月28日、国内初のデジタルバンクとして銀行システムを稼働した「みんなの銀行」のサービス提供を開始すると発表した。

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「みんなの銀行」のUI画面

 みんなの銀行は、FFGがデジタルネイティブ世代をターゲットに、ゼロスクラッチで立ち上げた新銀行。スマートフォンのみで全取引が完結するデジタルバンクで、シンプルかつわかりやすいUIを提供する。また、既存の銀行やネットバンクが提供する金融サービスと異なり、従来の銀行というビジネスドメインを超えた金融サービスの提供、パーソナライズ化、パブリッククラウドの採用による外部エコシステムとの連携などが特徴としている。開発には、アクセンチュアとFFG傘下のゼロバンク・デザインファクトリーが関わっている。

 口座開設からすべて専用アプリ(iOS/Android)を利用する。必要書類(運転免許証・パスポート・マイナンバーカードまたは、個人番号カード・写真付きの住民基本台帳カード・官公庁から発行された書類)を用意し、必要情報を入力。アプリのビデオ通話機能で本人確認(eKYC)を行ったのちに、パスワードなどを設定したら口座開設完了となる。開設の対象は、日本国籍をもち、国内に居住する15歳以上の個人となる。

 支店は、世界の橋をモチーフにした7つの支店名から任意で選択可能。店舗への来店や書類の郵送・キャッシュカードの発行はなく、スマートフォンに表示されたQRコードから、セブン銀行ATMで入出金が可能。普通預金口座(同行ではウォレットと呼ぶ)の開設と同時に貯蓄預金口座も開設され、「ボックス」というバーチャル口座を最大20まで作成可能。残高を整理・整頓する「箱」のようなイメージで、目的に応じて残高を仕分けることができるという。ボックスには1円単位で入金でき、日次・週次・月次・年次での自動積立も設定できる。

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 また、ジェーシービー(JCB)と協働し、バーチャルデビットカードを発行可能。ウォレット内の残高をもとに、ECなどでの買い物に利用できる。利用特典として、利用金額の0.2%(基本)が口座にキャッシュバックされる。さらに、マネーフォワードとも協働しており、他の金融機関口座・クレジットカード・電子マネーの資産/入出金履歴を一元的に管理できる「レコード機能」が利用可能だ。

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 月額税込600円(1年間の無料トライアル期限付き)の「プレミアムサービス」も用意。デビットカードキャッシュバック率1%に増加するほか、ATM出金手数料が月15回まで無料、他行への振込手数料が月10回まで無料となる。レコード機能の一括更新も可能だ(携先金融機関によって更新可否・頻度は異なる)。さらに、口座残高が不足している場合に最大5万円まで不足分を自動で立替える機能「カバー」も利用できる。

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 なお、セキュリティ上の観点から、利用できるスマートフォン端末は1台(複数端末での同時使用はできない)に限定される。そのほか、公共料金、クレジットカード代金などの口座振替は、現時点では取り扱いできないとしており、国庫金振込(国税還付金)や公的年金の受取口座への指定もできないという。

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