米航空宇宙局(NASA)は、火星でヘリコプター「Ingenuity Mars Helicopter」の初飛行を成功させた。航空機が地球以外の惑星で動力飛行したのは、これが史上初。
Ingenuity(インジェニュイティ)は、大気の極めて薄い火星でも探査にドローンが使えることを示すため、火星探査機「Perseverance(パーシビアランス)に搭載されて火星へ送り込まれた二重反転式ローター機。将来の探査ミッションでのドローン活用を想定した実証実験機で、特別な観測機器は搭載していない。機体の高さは49cm、重さは1.8kg、ローターの長さは1.2m。
初飛行では、Ingenuityが最大高度の3mまで上昇し、30秒間高度を維持した後、高度を下げて着陸した。飛行時間は39.1秒だった。初飛行のようすは、Perseveranceが64.3m離れた位置からビデオ撮影した。
初飛行のようす(出典:NASA、JPL、Caltech/YouTube)
NASAは、地球で初めて航空機の動力飛行を成功させたライト兄弟(Wright Brothers)に言及し、Ingenuityの初飛行した場所が将来「Wright Brothers Fieldと呼ばれるだろう」とした。
ちなみに、Ingenuityは英語で「独創性、創意工夫」といった意味の単語。また、Perseveranceは「忍耐、不屈」といった意味の英単語。
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