クラウドサービス「請求管理ロボ」を提供しているROBOT PAYMENTは、賛同企業とともに経理の新しい働き方を共創するプロジェクト「日本の経理をもっと自由に」を、6月2日付で始動。あわせて、経理1000人に聞いた緊急事態宣言下における働き方と電子化推進に関するアンケート調査の結果を公表した。現役企業経理の20~59歳を対象に、実査期間は6月13~15日で、インターネットを通じての調査という。
緊急事態宣言下における働き方について、外出自粛期間中に、テレワークを実施できなかった経理は約7割。経理がテレワークを実施できた日数は、週平均1.4日。そしてテレワークを実施できなかった為に、20・30代の経理の約3割以上が転職や退職を検討しているという結果となった。
経理のテレワーク(在宅勤務)を阻害した要因の1位は「紙の請求書業務」となり、請求書業務を電子化するべきだと回答した経理は約9割にものぼるという。
紙の請求書業務の電子化を進めるよう、勤務先にIT導入をお願いした経理はわずか14.4%。そして勤務先にお願いしたにも関わらず、紙の請求書業務の電子化が進まなかった経理は64.6%。3人に2人の経理の要望が通らなかったと指摘する。
そして、紙の精収書業務の電子化を取引先にも進めてほしいと思うと回答した経理は約9割。紙の請求書業務が電子化されると経理の働き方は変わると思う経理も約9割という。
経理の仕事は、企業経営にとって必要不可欠にも関わらず、紙ベースの作業や月末月初の業務の偏り、ルーティンワークなど改善すべき業務が多くあると指摘。緊急事態宣言によって、全国的にテレワークが浸透した一方で、約7割の経理は出社せざるを得ない状況にあり、阻害要因となったのは紙の請求書業務であった実態も分かったという。
また、営業やマーケティングへのIT化と比較し、間接部門である経理のIT化の優先度は低くなりがちとも指摘。今回の調査を通じて請求書は電子化すべきという考えの経理は推定約184万人いるとし、さらに勤務先に対してIT導入をお願いしたとしても、約3人に2人の経理の意向は通らなかったという結果から、経理の要望は通りにくいという課題が浮き彫りになったという。こうした課題を背景にプロジェクトを立ち上げたとしている。
プロジェクトでは第1弾として、「#さよなら紙の請求書」を掲げ、紙の請求書の電子化を推進。10月1日に施行される改正電子帳簿保存法について、企業における紙ベースの文書保存の要件が緩和され、よりペーパーレスな経理業務が可能となるが、請求書は、取引先も電子化が進まなければ、完全な電子化は実現しないと主張する。
またプロジェクトではfreee、ランサーズ、マネーフォワードなど50社が賛同。今後さらなる企業の募集、経済産業省への働きかけをする為の個人の署名活動、経理の新しい働き方を世の中へ発信する為のインタビュー動画の配信、賛同企業に対する請求管理ロボの導入コンサルティング費用無償化を行うという。そしてこのプロジェクトを通して、約50%以上の企業が請求書電子化サービスを導入している状況を目指すとしている。
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