経済産業省は6月11日、キャッシュレス・ポイント還元事業に関する直近の状況について公表した。
この施策は、2019年10月1日の消費税率引上げにともなう需要平準化対策として、増税後の9カ月間に限り、キャッシュレス決済を使うことで最大5%のポイント還元を実施するもの。中小・小規模事業者のほか、コンビニエンスストアなどチェーン店の利用でも付与が受けられる。
2020年6月11日時点の加盟店登録数は約115万店舗で、これは同事業で登録された総店舗数となる。また、人口1人当たりの加盟店数を都道府県別でみると東京、石川、京都、沖縄の順、エリア別でみると沖縄、北海道、近畿の順で増えているという。
加盟店登録数約115万店のうち、5%還元対象の中小・小規模事業者(個店)の登録数が約105万店(約91%)。2%還元対象のフランチャイズチェーン(コンビニ以外)の登録数が約5.2万店(約5%)。コンビニの登録数が約5.5万店(約5%)だった。
また、2019年10月1日〜2020年3月16日までの対象決済金額は約7.2兆円、還元額は約2980億円となっている。このうち、5%還元対象の中小・小規模事業者(個店)の還元額は約2560億円(約86%)、2%還元対象のフランチャイズチェーン(コンビニ以外)の還元額は約100億円(約3%)、コンビニの還元額は約310億円(約10%)となっている。
決済金額・決済回数に占める各決済手段の内訳についても公表している。クレジットカードにおける対象決済金額は約4.6兆円(約64%)。対象決済回数は約9.9億回(約29%)で、決済単価は約4600円になった。一方QRコードでは、対象決済金額が約0.5兆円(約7%)。対象決済回数は約5.4億回(約16%)で、決済単価は約900円。その他電子マネーなどをみると、対象決済金額が約2.1兆円(約29%)。対象決済回数は約18.7億回(約55%)で決済単価は約1100円となった。
決済金額別の決済回数の割合は、500円未満が約12.6億回(約37%)。500円〜1000円未満は約8.2億回(約24%)。1000円〜3000円未満は約8.2億回(約24%)。3000円〜5000円未満は約2.3億回(約7%)。5000円以上が約2.7億回(約8%)という結果になった。
なお、キャッシュレス・ポイント還元事業については、6月30日での終了が決まっており、7月より総務省が実施予定の「マイナポイント」がスタートする。これは、キャッシュレス決済とマイナンバー取得の促進を狙ったもので、マイナンバーカードを取得し、専用アプリからマイナポイントの利用を予約。その後、指定したキャッシュレス決済を利用することで、最大5000円を還元(決済額の25%)する予定だ。
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