広く引用されているジョンズホプキンズ大学による世界の感染者数と死者数の集計結果や、新型コロナウイルスを解析してその治療法の発見に役立てるためのプログラムなど、よく知られている多くの新型コロナウイルス対策を陰で支えているのはテクノロジーだ。米プロバスケットボールNBAは、ビデオゲーム機を利用してバーチャルゲームを開催し、これまでとは異なる体験をファンに提供している。また、米プロフットボールリーグNFLはドラフト会議をライブ配信し、初日の視聴者数は、2019年の平均視聴者数を37%上回る、1560万人を記録した。
Microsoftの最高経営責任者(CEO)を務めるSatya Nadella氏は、同社の開発者向けイベント「Build」の基調講演の冒頭で、新型コロナウイルスの危機を通して医療、科学、エンターテインメント、仕事を支援してきた、ハイテク企業のさまざまな取り組みに言及した。
「あなた方のすべてが改善に向けて努力し、世界があなた方を最も必要としているときに手を差し伸べたことを、私は誇りに思う」とNadella氏は述べ、「既に、2年分のデジタル変革がわずか2カ月で成し遂げられている」とした。
Microsoftはといえば、バーチャル会議およびコミュニケーションのソフトウェア「Teams」の利用が急増し、同社によると、今では世界中で毎日7500万人が利用しており、この2カ月間で利用者は70%増加したという。同社は、各種組織との連携も開始している。例えば、Folding@homeプロジェクトは、アイドル状態のコンピューターの処理能力を利用して、研究者らによる新型コロナウイルスの調査を支援するものだ。そのためのソフトウェアをインストールするよう人々に呼び掛けている。
「緊急時対応、復旧、今後の世界の再考という、この危機の3つのフェーズにおいてデジタル技術がどれだけ重要であるかということを、これまで目の当たりにしてきた」とNadella氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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